プログラム
11:30-12:00 | 参加者自己紹介 |
12:00-12:30 | 講師:高橋圭(日本学術振興会特別研究員) 題名:LGTBQI、女性、スーフィー―アメリカのリベラルとムスリム・コミュニティ 概要:アメリカのムスリム・コミュニティの歴史と現状を、ジェンダーとセクシャリティをめぐる問題に焦点を当てながら、簡単に紹介する。 |
前半にすでに古典として読み継がれているライラ・アハメドの『イスラームにおける女性とジェンダー』の読書会をします。 四半世紀前に出版された本ですが、これを土台にイスラームとジェンダーについてさまざまな知見を交換したいと思います。近隣の若い方にもお声がけをお願いします(同書がすぐに手に入らないという方がいらっしゃいましたら後藤までご相談ください)。
後半は女性雑誌の刊行という現象をきっかけに、日本とエジプトを同時代的に眺めてみたいと思います。
どちらも素敵なコメンテーターをお呼びしています。また、ミニ報告も魅力的な内容でご発表いただける予定です。
次回から初参加という方も大歓迎です。お誘いあわせの上、ご参加ください。
※準備の都合上、ご参加いただける方はbahithat.women100@gmail.com までご連絡をお願いします。(@を半角に変えてご利用ください)
13:00-14:30 | 1.読書会 | 『イスラームにおける女性とジェンダー』 第1部「イスラーム以前の中東」 第1章 メソポタミア、第2章 地中海地域の中東世界 レジュメ担当:木下実紀(大阪大学大学院) コメント:小泉龍人(東京大学・考古学) |
14:50-16:10 | 2.報告 | 後藤絵美(東京大学) 「草創期の女性雑誌を探して――『女学新誌』と『若い娘』」 「最初の女性雑誌」と呼ばれるものは、誰がどのような意図で発刊し、その中には何が書いてあるのか。こうした疑問からたどり着いたのが明治日本で刊行された『女学新誌』(1884-85)とエジプトの『若い娘al-Fataah』(1892-93)です。今回はこの二つの刊行の経緯とその創刊号の内容を見ていく中で、時間的空間的なつながりや断絶について考えたいと思います。 コメント:松本弘(大東文化大学・近代エジプト) |
16:20-17:00 | 3.ミニ報告 | エリフ・チャーラル「トルコの女性雑誌」 藤元優子(大阪大学)「現代イランの人名」 |
プログラム
14:00-14:15 | 挨拶と趣旨説明 |
14:15-15:15 | 研究報告1「イスラーム法における「子の権利」(仮)」 報告者:小野仁美(立教大学) 要旨:古典イスラーム法には、親と子それぞれの権利・義務について 詳細な規定がある。本発表では、「子の権利」に着目して、スンナ派4法学派およびシーア派の古典イスラーム法規定を概観し、それらが現代の各国家族法(チュニジア、モロッコ、イラン)にどのような影響を与え、どのように変容したのかについて検討する。 |
15:15-15:30 | 休 憩 |
15:30-16:30 | 研究報告2 「イラン家族保護法における子ども」 報告者:森田豊子(鹿児島大学) 要旨:イラン家族保護法では、夫婦の問題だけでなく、その子どもについての規定もある。本研究会では離婚した場合の後見の 権利の行方や、幼児婚、子どもの虐待などイラン社会の変化とその変化が及ぼす子を持つ母親の権利、子の権利への影響について考察する。 |
16:30-17:30 | 質疑応答と総合討論 |
竹村和朗氏(東京外国語大学)による趣旨説明が行われました。
アイモン・クレイル氏(チューリッヒ大学)による講演、岡戸真幸氏(上智大学)、松永典子氏(帝京大学)によるコメントがありました。
中西久枝氏(同志社大学)、鷹木恵子氏(桜美林大学)による研究発表が行われました。
本山央子氏(お茶の水女子大学)による研究発表が行われました。
Sahar Maranlou氏(オクスフォード大学)による研究発表が行われました。
松永典子氏(帝京大学)、鈴木珠里氏による研究発表が行われました。
Marta Saldaña氏、Luciano Zaccara氏(カタール大学)による研究発表が行われました。
鳥山純子氏(日本学術振興会)による前回の振り返りと、山本沙希氏(お茶の水女子大学博士後期課程)による研究発表が行われました。
嶺崎寛子氏(本公募研究会代表者:愛知教育大学)、石田智恵氏(日本学術振興会特別研究員)による研究発表が行われました。
村上薫氏(アジア経済研究所)、細谷幸子氏(東京外国語大学AA研)による研究発表が行われました。
藤屋リカ氏(慶應大学)による話題提供、保井啓志氏(東京大学大学院)による研究発表が行われました。
今後の活動方針について活発な意見交換が行われました。
幸加木文氏 (千葉大学法政経学部特任研究員)、小林和香子氏(日本ユニセフ協会)による研究発表が行われました。
研究会名 | 「沙漠の探究者」を探して(アル=ニサーイーヤート勉強会) |
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代表者 | 岡真理(京都大学)(事務担当:後藤絵美) bahithat.women100◆gmail.com |
◆を半角@に直してご利用ください | |
研究会の概要 | 今からちょうど100年前に、エジプト社会に於ける女性とジェンダーの問題を、全身全霊を賭けて考えていたマラク・ヒフニー・ナースィフ(1886-1918)。「ヒジャーブ」「一夫多妻」等について書かれた、彼女の新聞コラムを集めた『アル=ニサーイーヤート』の原典講読を中心に、彼女がどのよう言葉でそれらのエッセイを綴っていたのかをあらためて確認することにより、その後の100年という時間に、何が変わり、何が変わらなかったのかを考える。 |
代表者からのメッセージ | 出入り自由にしたいと思います。お気軽にご参加ください。 |
参加条件 | この時期に興味のある方であれば、言語や対象地域にかかわらず大歓迎です |
研究会名 | 開発とトランスナショナルな社会運動 |
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代表者 | 鷹木恵子(桜美林大学) ktakaki◆obirin.ac.jp |
◆を半角@に直してご利用ください | |
研究会の概要 | ジェンダーとは、社会・文化的な「男性らしさ」「女性らしさ」を問う概念であるばかりでなく、男女の権力関係、不平等、不公正を照射する概念であるとすれば、behaviorとともに、actionにも注目する必要があるだろう。開発は、主体が誰であれ、現状を変革しようとするactionである。この研究会では、「開発と社会公正」という大きな括りの下で、そうしたactionの一つの位相を、トランスナショナルな社会運動から捉えてみたい。女性運動の他に、さまざまな社会公正運動、イスラーム主義運動、宗教間対話運動、平和構築運動など、現代のグローバル化時代における特にそのトランスナショナルな動きの実相に迫っていきたい。 |
代表者からのメッセージ | 「開発」は多く分野と関わることから、他の研究会とも連携していければと考えています。市民活動家などのご参加も大歓迎です。 |
研究会名 | イスラーム・中東における家族・親族の再考 |
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代表者 | 竹村和朗(東京外国語大学) ikauzakt◆gmail.com |
◆を半角@に直してご利用ください | |
研究会の概要 | イスラーム・中東には、家族や親族を表す多様な語彙が存在する。たとえば、上エジプトを調査した人類学者ニコラス・ホプキンスは、ウスラを婚姻にもとづく「家族」、バイトを居住と生計をともにする「世帯」、アーイラを「より大きな親族(集団)」と定義した[Hopkins 1987: 68]。これらの語彙は、文脈や社会状況に応じて、それぞれ意味や用いられ方が異なるはずである。本研究会では、さまざまな時代や地域を対象とする参加者が持ち寄る事例を比較検討しながら、イスラーム・中東に関わる家族・親族概念の射程と用法について再考していきたい。 |
代表者からのメッセージ | 私自身は現代エジプトに関心がありますが、異なる国や地域、時代や方法論を専門とする方のご参加をお待ちしています。それぞれが持ち寄る「家族・親族」の事例を自由闊達に議論できる場になればと思っています。 |
研究会名 | フィールドから語るイスラーム、ジェンダー、セクシュアリティ |
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代表者 | 鳥山純子(日本学術振興会) junkoybn◆hotmail.com |
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研究会の概要 | フィールドで日々時間を過ごす中、調査者は目の前の人々が生きるイスラーム、ジェンダー、セクシュアリティを共に生きる「目撃者」となる。しかしながら、フィールドでの個人的経験はこれまで、しばしば「私的」、「親密」、なものとして、それが強烈な印象を残す出来事であっても、学術的な中心的課題として取り上げられる機会は限られてきた。とりわけ、これまでイスラーム研究をけん引してきた中東研究においてこの傾向は顕著である。 本研究会では、調査者がフィールドで直接・間接的に出会ったイスラーム、ジェンダー、セクシュアリティ経験を掬い上げ、それらを直接語る経験を通じて、人々が生きる実態に沿ったイスラーム、ジェンダー、セクシュアリティに迫ることを試みる。 |
代表者からのメッセージ | フィールドワークに興味のある学生や、フィールドで自らのジェンダーやセクシュアリティを突き付けられる機会の多い、女性や性的マイノリティのみなさんに広くご参加いただければと思います。性別を問わず歓迎いたします。 |
研究会名 | イスラーム圏における「ジェンダー化された暴力/苦悩」 |
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代表者 | 嶺崎寛子(愛知教育大学) minesaki◆auecc.aichi-edu.ac.jp |
◆を半角@に直してご利用ください | |
研究会の概要 | 中東における紛争が加速度的に泥沼化した2000年代以降、イスラーム・ジェンダー研究で一際重要なのは、女性に対する暴力やトラウマ、PTSD(心的外傷後ストレス障害)にかかる研究であろう。 女性に対する暴力、特に性暴力や加害者心理については、精神医学、心理学、臨床心理学等の分野で研究が進み、文化を越えた生理的反応としてのトラウマ反応とそれが身体に与える影響が明らかになりつつある。本研究会では、これらの研究成果を踏まえつつ、イスラーム圏の暴力やそれに伴う苦悩を学際的な視点から検討する。イスラーム圏のジェンダー化された暴力は伝統文化やイスラームの文脈で理解されがちだが、本研究会ではそれを、都市化やグローバル化の影響を受けたきわめて現代的な現象として捉えたい。また暴力などが生み出す「ジェンダー化された苦悩」やそのケアについても検討する。 暴力が社会化・内面化されるプロセスや、暴力や苦悩を加速させる要因など、その社会的文脈や背景を明らかにし、「ジェンダー化された暴力/苦悩」の実態の一端を解明し、理解枠組の構築をめざす。 |
代表者からのメッセージ | 若手が自由に発言し、オープンな議論のできる出入り自由な研究会を目指します。ご関心のある方はお気軽にご連絡ください。 |
研究会名 | 国際ジェンダー規範とイスラーム |
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代表者 | 本山央子(お茶の水女子大学大学院) h-motoyama◆nifty.com |
◆を半角@に直してご利用ください | |
研究会の概要 | 1970年代以降、国連において強化されてきた国際的なジェンダー平等規範は、世界各地で女性たちが保守的ジェンダー規範や権力構造に抵抗し、権利をかちとるうえで重要な資源を提供してきた。その一方、特に「対テロ戦争」以後は、国際ジェンダー規範がイスラーム世界を他者化し介入するための道具になっているとの批判もなされている。本研究会では、「普遍」に対するイスラームやムスリマの構築とジェンダー、またイスラーム社会における国際ジェンダー規範への反応などの検討を通して、イスラームとの関係から国際ジェンダー規範とグローバルガバナンスのあり方を批判的に問い直すことを試みる。 |
代表者からのメッセージ | 国際政治、開発とジェンダーに関心のある研究者だけでなく、現在現地で活動するNGOからなども広く実態について教えていただきたいと思っています。立場の異なる多様な参加者と、実践に意味のある知見を積み上げていきたいと思っています。 |
研究会名 | イスラーム家族・女性関連法の運用実態の研究 |
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代表者 | 森田豊子(鹿児島大学グローバルセンター) zanan.kaken◆gmail.com |
◆を半角@に直してご利用ください | |
研究会の概要 | イラン家族保護法の翻訳から浮かび上がってきた、法の運用実態における「婚姻(一時婚、複婚、婚資、外国人との婚姻等)」、「離婚(養育権、扶養料、ドメスティック・バイオレンス等)」、「養子縁組(相続、血統・家系・親族関係等)」、「LGBT」、「妊娠、出産、 人工妊娠中絶」、「女性の就学・就労の権利」など具体的な問題を民法や家族保護法を参照にしながら考察する。また、その成果を他国の事例と比較することで、イスラーム諸国における女性及び家族に係わる法律の運用実態の共通性と差異を明らかにする。 |
代表者からのメッセージ | 研究会にご参加を希望される場合には、必ず上記連絡先に事前にご一報ください。 |