2019年8月9日に、東文研班研究「往来型フィールドワークがつくる社会生活(主任:青山和佳教授)」では、本年6月の「"開かれていく人文知:もうひとつの世界へつながるために"へ向けて」、先日行われた「往来型フィールドワークがつくる社会生活 -1-」に続き、青山教授、清水展教授(関西大学、京都大学名誉教授)、中西徹教授(東京大学)が、フィリピン、アテネオ・デ・ダバオ大学の教養学院の社会科学クラスター、同大学の経済学専攻院生協会により開催された「調査報告セミナー」のスピーカーとして招待され、中西教授が”Obese Children Living in Poverty: Organic Food for the Poor”と題する招待講演を行いました。
当日は、同大学の経済学部、看護学部の教員および院生、ダバオ市保健局からの専門家などさまざまな分野から約50名の参加者がありました。中西教授による1時間の講演に続き、教員、看護・保健専門家、院生などによるフロア討論がなされ、砂糖をめぐる平均余命や死因の変化、税制の影響、食習慣と文化、食育や、グローバル経済がもたらす格差やそれにたいする代替的なシナリオとしての有機農業の可能性など、多くの論点について活発な議論がなされました。講演終了後も軽食会が開かれ、活発な交流が行われました。
※本研究会は東京大学東洋文化研究所班研究S-5「往来するフィールドワークがつくる社会生活」(主任:青山和佳教授)の研究、京都大学東南アジア地域研究研究所共同利用・共同研究拠点「東南アジア研究の国際共同研究拠点」共同研究「人間の回復と地域社会の再生のための開発実践考:フィリピン・ダバオ市の有機農園を対象とした予備的考察 」(研究代表者:青山和佳教授)、ならびにJSPS科研基盤C「分割統治」に抗する貧困層の新しい戦略:フィリピンの事例」(研究代表者:中西徹教授、研究番号/領域番号16K01973)の研究成果の一部である。
担当:青山
担当:青山