News

東文研セミナー「往来型フィールドワークがつくる社会生活 -1-」が開催されました

報告

  2019年8月5日に、東文研班研究「往来型フィールドワークがつくる社会生活(主任:青山和佳教授)」では、本年6月の「"開かれていく人文知:もうひとつの世界へつながるために"へ向けて」に続き、青山教授と清水展教授(関西大学・京都大学名誉教授)がフィリピン・ダバオ市のアテネオ・デ・ダバオ大学の経済学部、社会学部、人類学部などからなる教養学院の社会科学クラスターによる「社会科学講義シリーズ」第4回のスピーカーとして招待され、清水教授が”Eruption, Exodus and Ethnogenesis: Anthropology of Engagement for 40 Years with Pinatubo Ayta”と題する招待講演が行いました。
  当日は、同大学の社会科学クラスターに所属する教員、学部生、院生を中心に、約500名の参加者がありました。1970年代よりフィリピンの先住民アエタと研究者、そして友人として関係を深めていった清水教授による、1991年6月のピナトゥボ山大噴火以降、被災したアエタの人びとの10年に生活再建の歩み、NGOなど外部者の関与の記録、そこから彼らが先住民としての自覚を強め、民族として新生していった経緯についての写真を多用した語りは大きな反響を呼び、人類学部教員や学生を中心に、日比米の関係、現代世界を生きる「わたしたち」のアイデンティティなどについて活発な議論がなされました。

 ※本研究会は東京大学東洋文化研究所班研究S-5「往来するフィールドワークがつくる社会生活」(主任:青山和佳教授)の研究、及びJSPS科研基盤A「応答の人類学:フィールド、ホーム、エデュケーションにおける学理と技法の探求」(研究代表者:清水展、研究番号/領域番号16H01968)の研究成果である。

当日の様子

担当:青山



登録種別:研究活動記録
登録日時:TueAug611:09:402019
登録者 :青山・藤岡
掲載期間:20190805 - 20191105
当日期間:20190805 - 20190805