1999年に発売されたアマルティア・セン著『不平等の再検討―潜在能力と自由』が、岩波現代文庫として出版されることになりました。これまで2万4千部あまりを売り上げ、センの潜在能力(ケイパビリティ)アプローチの入門書として広く読まれてきました。今回、現代文庫版として出版するにあたり、潜在能力(ケイパビリティ)アプローチの応用例として、1990年代の日本で行われた不平等に関する議論を潜在能力(ケイパビリティ)アプローチの観点から論じ、また陥りやすい誤りを指摘した文章を「現代文庫版訳者あとがき」にかえて載せています。こちらの方もお読みいただければ幸いです。
なお「潜在能力」という語は元の訳を尊重してそのまま使っていますが、誤解を招きやすいため私自身は最近では「ケイパビリティ」という語を用いています。
(池本幸生)
目次等、詳細情報は教員の著作コーナーに掲載した記事をご覧ください。