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2017年度 第5回 定例研究会「上座仏教における僧院とはなにか:人類学的仏教研究の可能性」(藏本龍介 准教授)のご案内

日 時: 2017年12月14日(木)14:00-16:00

会 場: 東京大学 東洋文化研究所 3階 大会議室

題 目: 上座仏教における僧院とはなにか:人類学的仏教研究の可能性

発表者: 藏本 龍介(東洋文化研究所・准教授)

司 会: 名和 克郎(東洋文化研究所・教授)

コメンテーター: 馬場 紀寿(東洋文化研究所・准教授)

使用言語:日本語

概 要:
 人類学的な仏教研究は、先行する近代仏教学の成果を踏まえると同時に、それと差異化する形で始まった。教義ではなく、実践を研究する。いいかえれば、仏教徒の生き方を研究する。そして手法として文献学ではなくフィールドワークを行う。これが人類学的な仏教研究の重要な特徴の一つである。
 それゆえに主要な研究対象となってきたのは、社会生活を営む在家者(一般信徒)の実践である。また分析手法としては、社会的コンテクスト(地域の固有性や社会変動など)が重視され、その傾向は近年、ますます強くなっている。こうした研究は、地域・時代に応じた多様で豊穣な仏教世界を明らかにしてきた。その一方で、地域・時代を超えた仏教なるものの特性を解明しようという志向性は弱い。その結果、仏教学と人類学は、同じ仏教を研究していながらも、相互に参照することが少ないという不幸な状況をもたらしている。
 こうした状況を乗り越えるために本発表では、現代ミャンマーの僧院組織を分析する。そしてこの事例を現代ミャンマーというコンテクストに解消してしまうのではなく、地域・時代を超えた仏教僧院の一事例として位置づける。それよって、人類学的な仏教研究の可能性、仏教学との協働可能性を模索することが本発表の目的である。

担当:藏本



登録種別:研究会関連
登録日時:MonNov2013:52:482017
登録者 :蔵本、山下
掲載期間:20171120 - 20171214
当日期間:20171214 - 20171214