主任:青山和佳
日本の学界においてみられる「同じ調査地を長期にわたり往来するフィールドワークのスタイル」は欧米の学界ではスタンダードではない。往来を続けることは、現地の人びとの生と相互作用し、またフィールドワーカー自身の生のひとつの軸ともなる。そこから生まれる実践や知は「国際的なスタンダード」とされるそれらと比べて何か異なるだろうか。そもそもこのようなフィールドワークのあり方を可能としてきた歴史的な文脈とはなんであろうか。格差・分断の拡大が懸念されるいま、共生の土台としてフィールドワーカーが未来に向けて提案できることはなんであろうか。このような問いを念頭に、本研究会ではまず、フィールドワークという手法を用いて成果を挙げてきた日本ベースの研究者・実践者がオープンダイアローグ形式でライフストーリーを共有し、その発信を試みる。(科研等、競争的研究資金への応募準備を兼ねる)
青 山 和 佳 ファシリテーター、キャリア分析、地域研究(フィリピン)
受 田 宏 之 開発経済学、インフォーマル経済論、地域研究(ラテンアメリカ)
岡 部 正 義 開発経済学、地域研究(東南アジア)
岸 健 太 建築計画・都市計画、アーバン・スタディーズ(インドネシア)
菅 豊 民俗学、「新しい野の学問」、公共民俗学(日本、中国)
長 津 一 史 文化人類学、地域研究(海域東南アジア)
中 西 徹 開発経済論、慣習経済論、地域研究(フィリピン)
韓 戴 香 経済史、エスニック・エコノミー論(在日企業)
藤 岡 洋 デジタルデータベース構築、アート・ドキュメンテーション
文 景 楠 哲学、倫理学、アリストテレス研究
(最新活動の様子 2020.2.9)