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菅豊教授が、東南大学芸術学院主催「東南大学全球名師講堂・東南大学芸術学院“梅庵芸術講堂”系列講座―第六講」で招待講演

報告

2025年8月29日に、中国・東南大学芸術学院で開催された東南大学芸術学院主催「東南大学全球名師講堂・東南大学芸術学院“梅庵芸術講堂”系列講座-第六講」において、菅豊教授による「日本民俗芸術史再考―基于vernacular芸術的视角(vernacular芸術から見た日本の民俗的芸術論の発展史)」と題する招待講演が行われました。

【日本語要旨】
20世紀後半、「vernacular」という用語は、人文・社会科学のキーワードとして広く使われるようになっている。とくに、vernacularという用語がその学問を力強く方向づけた21世紀のアメリカ民俗学において、現代に生み出された多様な文化現象が研究対象とされるなか、「伝統」の烙印を押されたフォークロア(folklore、民俗)に代えて、その語が頻繁に使用されるようになった。vernacularという言葉は、もともと土着性を示す形容詞であり、また名詞としては、正式な公用語や標準語と対比される地方語、話し言葉、日常語などを指す用語であった。ただ、この語には植民地主義的で周縁的な意味が含まれていたため、かつては肯定的には扱われていなかった。しかし現代の文化分析では、周縁的で非主流、そして文化的ヒエラルキーの下位に位置づけられるような文化がもつエネルギーや積極性、躍動感に着目する戦略的な術語として、このvernacularという語は使われている。芸術論で言えば、とくにアート・ワールドの「中心」や「主流」に異議を唱える、あるいは反発する研究者たちが、このvernacular芸術に関心を寄せる傾向がある。
本講演では、日本における民俗的芸術論の流れを、vernacular芸術という視座から展望する。それは日本の民俗的な芸術史を理解するだけでなく、その根底に流れるvernacularという思想的潮流を再発見、再認識することを目的としている。

 

当日の様子



登録種別:研究活動記録
登録日時:WedSep2411:52:582025
登録者 :菅・多田
掲載期間:20250924 - 20251224
当日期間:20250829 - 20250829