日時:2016年10月1日(土)14時開始
会場:小千谷市総合産業会館サンプラザ http://www.ojiyasunplaza.jp/
※司会・進行 菅豊(東京大学東洋文化研究所) | |
14:00 | 開会挨拶 間野泉一(小千谷闘牛振興協議会会長) |
14:05 | 趣旨説明 菅豊 |
14:30 | 講演 林良博(国立科学博物館館長、山階鳥類研究所所長) 「人と動物との未来を考える—牛の角突き・錦鯉を後世に伝えゆくために—」 |
15:30 | 休憩 |
15:45 | 質疑応答・意見交換会 ※話題提供 平沢忠一郎(小千谷闘牛振興協議会実行委員長) 「震災荒廃地を牛の角突き維持や地域振興に活用できないか?—中山間地域等直接支払制度」 |
17:30 | 閉会 |
18:00 | 懇親会 |
21:00 | 終了 |
※翌2日は12:00より牛の角突き10月場所開催 |
講演者プロフィール
林 良博(はやし よしひろ)
1946年生まれ。専門は、動物資源科学、獣医解剖学。1969年東京大学農学部卒業。1975年東京大学農学博士。東京大学農学部教授、農学部長、東京大学総合研究博物館館長、東京大学副学長、東京農業大学教授を歴任し、現在、国立科学博物館館長、山階鳥類研究所所長。学会活動としては、ヒトと動物の関係学会会長、日本獣医解剖学会会長などを歴任。国際活動として、ハーバード大学客員研究員、コーネル大学客員助教授、国際捕鯨委員会技術委員会委員、世界保健機構アドバイザー、世界獣医解剖学会副会長、アジア獣医科大学協議会会長などを歴任。その他、農水省、環境省等の委員を数多く務める。
2013年の動物愛護管理法改正時、法改正の具体的検討を行った環境省の「中央環境審議会動物愛護部会動物愛護管理のあり方検討小委員会」において、「動物同士を闘わせる行為」が問題視され、新潟の牛の角突きが話題に上り、否定的な取り扱いがなされた。
この問題に対し、小千谷市の牛の角突き実践者、すなわち小千谷闘牛振興協議会と研究者は協働的に対応を模索し、2014年には同小委員会の報告書の提言に従い、「牛の角突き」の適切な運営のための規則改正や対応策を検討し実施した。小千谷市闘牛振興協議会は、「動物同士を闘わせる行為」に携わる全国の団体のなかで、同小委員会の報告書の提言に真摯に対応し、具体的に行動に移した数少ない団体である。ただし今後、動物愛護思想がさらに強化され、動物愛護管理法改正の動きが再燃し、牛の角突きの伝統の維持・実践の場面でさらなる困難に直面する可能性がある。そのためこの問題について、さらに理解を深め、適切な対応を考えることを目的として本勉強会が企画された。
林良博氏は、上記の小委員会の委員長を務め、動物愛護管理法改正の審議の責任者として上記の問題に関し、意見提言をしてきた専門的知識を有する研究者である。その研究者から、動物愛護管理法の内容、今般の改正の具体的な経緯や内容、そして今後の見通し、対応策などについて、実践者に向けて解説してもらう。また、この地のもうひとつの伝統的な動物文化・「錦鯉」も愛玩動物、ペット文化として、同様の問題から避けられないため、その観点に含める。
コーディネーター
平沢忠一郎(小千谷闘牛振興協議会実行委員長)
菅豊(東京大学東洋文化研究所教授)
主催
小千谷闘牛振興協議会、「地域文化活動(闘牛)に対する外部影響と、その対応に関する協働的研究—新潟県の国指定重要無形民俗文化財「牛の角突き習俗」をめぐって—」プロジェクト(サントリー文化財団「地域文化活動の実践者と研究者によるグループ研究助成」)、日本学術振興会科学研究費補助金「パブリック・ヒストリー構築のための歴史実践に関する基礎的研究」(研究代表者:菅豊)、東京大学東洋文化研究所班研究「東アジアにおける「民俗学」の方法的課題」研究会(主任:菅豊)
担当:菅