11月7日月曜日、著名な日本研究者のランベリ教授をお招きして、第15回GJS講演会が開催されました。ランベリ教授は、神道の捉えどころのなさを、国家イデオロギーとの関連などの固定的観点に解消してしまう従来の研究に対して、記号論における記号とその指示対象、その関係を定めるコードと文脈という観点を導入することを提唱しました。そして、神々の名や万世一系などの記号が実質的にはゼロ内容であり、文脈に応じて様々な解釈を受け入れるという優柔無碍さこそが、他の宗教と比較した神道の特徴であるとの仮説を提示されました。その後フロアからは、ランベリ教授の新しい研究の可能性についてコメントや質問が続き、活発な議論が展開されました。
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タイトル:Shinto—A Religion of the Signifier?
講演者:Professor Fabio Rambelli (Religious Studies and East Asian Languages, The University of California, Santa Barbara)
日時:2016年11月7日(月)14:00~16:00
会場:東京大学東洋文化研究所 大会議室(3階)
使用言語:英語
主催:東京大学国際総合日本学ネットワーク(GJS)
共催:東京大学東洋文化研究所(IASA)
問い合わせ:gjs[at]ioc.u-tokyo.ac.jp