【概要】
・日時:2025 年 12 月 14 日(日)13:30~18:00
・会場:東京大学東洋文化研究所大会議室
・開催方法:対面と Zoom 併用のハイフレックス
・言語:日本語
・定員:会場定員 80 名
・参加料:無料
・参加方法:事前申込制(2025 年 12 月 7 日(日)〆切)
下記 Google フォームよりお申し込みください。
https://forms.gle/d1vRWQ24ae2yeR5E7
・主催:東京大学東洋文化研究所
・後援:美術史学会
【趣旨】
日本には、中世・近世を通じて、さまざまなレベルの中国・朝鮮絵画が伝来したことが知られています。これらは「唐画(唐絵、からえ)」と総称され、日本の文化や美術と深く関わりあいながら、今日にいたるまで大切に継承されてきました。
一連の唐画は、日本独自の価値観が反映された、世界的にも意義深い中国・朝鮮絵画の集積としても注目されます。近年は、博物館・美術館を中心に、附属品や表装・模本などの関係史料を含めた総合的な調査・研究が進められており、展覧会やデータベース、研究報告などを通じて、その新たな価値が広く発信されています。
こうした附属関係史料のなかでも、特に大きな比重を占めるのが、江戸狩野派による鑑定書、箱書、模本などです。江戸狩野派は、それ以前の日本における唐画知識を整理・統合し、以後の中国絵画理解の基盤を築きました。唐画に附随する江戸狩野派の残した足跡は、彼らの実際の活動内容を理解するうえで極めて重要な史料といえます。
本公開研究会では、このような状況をふまえ、唐画の附属関係史料がもつ研究の可能性、江戸狩野派の活動の歴史的意義について考察します。みなさまのご参加を心よりお待ちしております。
【プログラム】
・13:30~14:00 植松瑞希(東京国立博物館)
「作品」附属関係史料研究の過去と未来―東博データベース「中国書画録」の可能性
・14:00~14:30 加藤祥平(徳川美術館)
本紙の外側―表装・箱・伝来
・14:30~15:00 廣海伸彦(出光美術館)
絵画鑑識の機微―木挽町狩野家発給の添状を中心に
・15:00~15:15 休憩
・15:15~15:45 金井裕子(東京国立博物館)
留書と日記からみる木挽町狩野家の鑑定
・15:45~16:15 野田麻美(神戸大学)
江戸狩野派の馬遠受容について-附属品と直模作品、倣古図の分析から
・16:15~16:45 塚本麿充(東京大学)
「寒江独釣図」の附属品と文化史的な意義
・16:45~17:00 休憩
・17:00~18:00 総合討論 コメンテーター:板倉聖哲(東京大学)
※本公開研究会は、JSPS 科研費 JP25K00414, JP24K03497 の助成を受けたものです。
※問い合わせ先:塚本麿充、植松瑞希(karaehuzoku@gmail.com)