以下の通り東洋文化研究所国際シンポジウム「中国アイデンティティの模索――中国価値論と文化自覚論再考」が,東文研「世紀交替期中国における文化転形」研究班2011年度第4回研究会として開催されました。
日時: 2011年12月18日(日)午前10時~午後6時,公開,無料
場所:東京大学 東洋文化研究所3階 大会議室
主催:東文研「世紀交替期中国における文化転形」研究班
共催:科研費研究班「世紀交替期中国の文化転形に関する言説分析的研究」
(基盤研究(B),代表:砂山幸雄 21320025)
10:00 開会(司会:村田雄二郎 東京大学総合文化研究科教授)
10:10-10:50 [報告1] 林泉忠(琉球大学法文学部准教授):
汪暉論文「琉球――戦争の記憶,社会運動,そして歴史解釈について」と「東西間の「チベット問題」 ――オリエンタリズム,民族区域自治,そして尊厳ある政治」に対する批評
10:50-11:20 汪暉(清華大学人文社会科学学院教授):批評への応答
11:20-12:00 討論
12:00-13:00 (昼食休憩)
13:00-13:50 司会:尾崎文昭(東京大学東洋文化研究所教授)
[報告2] 緒形康(神戸大学文学部教授):
張旭東論文「2008:重新認識中国与世界」と「中国価値的世界歴史使命」に対する批評
13:50-14:20 張旭東(NYU文理学部教授):批評への応答
14:20-15:00 討論
15:00-15:15 (休憩)
15:15-16:05 司会:高見沢磨(東京大学東洋文化研究所教授)
[報告3] 砂山幸雄(愛知大学現代中国学部教授):
賀桂梅論文「文化自覚与新世紀之交的“中国”叙述」に対する批評
16:05-16:35 賀桂梅(北京大学中文系副教授): 批評への応答
16:35-17:15 討論
17:15-17:45 [総括討論]
17:50 閉会
今回は,参加者が事前に汪暉・張旭東・賀桂梅氏の論文を読んでおくことを前提にして,各々への評論者が40分にわたる評論をし,論文著者がまた30分にわたる返答をし,それをもとに会場全体で討論を進めるという,新たな形式でシンポを進めた。
のべ53名の参加者を得て,近年盛んに議論が行われている,世界秩序のなかに台頭した中国をどのように自己認識し,世界歴史のなかに位置づけるか,そして国民国家の枠では収まりきらない中国という国家をどう再定義するか,という問題について,討論は活発に熱心に展開され,企画は成功を収めた。
|
|
|
|
|
|
|
|