2017年8月29日(火)、午後5時から7時までの時程で、アショーカ大学のMohammadAhmad Amir Khan博士をお招きし、東文研セミナー Entangled Pasts and ContestedFutures: A Family History of the Rajas of Mahmudabad (Uttar Pradesh)を開催した。
13世紀初頭に祖先の一人がバグダードから南アジアに移住してきて以来、南アジア史の様々な局面において興味深い役割を果たし、また歴史の波にもまれ続けてきたマフムーダーバードのラージャー家の歴史、また分離独立後の複雑な域内・国内政治がもたらす困難と闘い続けている現状について同家出身の歴史学・政治学研究者である博士に語っていただくという、大変贅沢な会であった。南アジアをフィールドとする歴史研究者、人類学者などを中心として約20名の参加を得た。
モハンマド・アフマド・アミール・ハーン博士はマフムーダーバードのラージャー家が蓄積してきた文化遺産を研究者コミュニティに開放し、さまざまな協力関係を築いていくことを指向している。この講演会が、日本の研究者コミュニティとマフムーダーバードのラージャー家との間の橋渡しにもなっていればよいと思う。
なお、本セミナーはASNETおよび The Association for the Study of Persianate Societies, Japan Office との共催で開催されたものである。
(文責:森本一夫)