2022年5月14日(土)13時から東文研セミナー「21世紀を生きる人々のための民俗学―菊地暁著『民俗学入門』を読む、語る―」が開催された。本研究会は、菅豊教授(東京大学)を研究代表とする科研プロジェクト「ヴァナキュラー概念を用いた文化研究の視座の構築―民俗学的転回のために―」の第1回研究会である。
研究会では、菊地暁氏(京都大学)から著書『民俗学入門』の執筆の動機や経緯、著述の書誌的な来歴、その内容や特徴、工夫についての解説の後、3名の評者、および参加者による合評、そしてそれへのリプライを行った。さらにこの本を起点として立ち現れる21世紀の民俗学像を議論した。約90人の参加者も交え活発な質疑応答や討論が交わされた。
なお研究会当日は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う感染症予防の観点から、オンライン会議アプリケーションであるZoomを活用したリモート会議形式で開催された。
※本講演はJSPS科研基盤B「ヴァナキュラー概念を用いた文化研究の視座の構築―民俗学的転回のために―」(研究課題/領域番号22H00767)の研究成果である。
日時:2022年5月14日(土)13:00~
会場:オンライン開催(オンライン会議システムZoomを使用)
コーディネーター:菅豊(東京大学東洋文化研究所)、塚原伸治(東京大学大学院総合文化研究科)
司会:菅豊
発表者:菊地暁(京都大学人文科学研究所)「著者による解題『民俗学入門』」
評者:菅豊、塚原伸治、渋谷慶之(東京大学大学院総合文化研究科修士課程)
趣旨:
野心的なガクモンとしての民俗学へ誘う野心的な入門書『民俗学入門』(岩波書店)が、このたび上梓された。その野心的な内容は、いま多くの人々に注目され、大きなインパクトを与えつつある。この本では、「伝統的」生活様式から近代を経て21世紀にいたる道筋が、多様な事例をもとに提示されており、それによって21世紀を生きる人々は、自らの生活体験にリンクしながら民俗学を学ぶことができる。それは、これからのいくつもの民俗学を見渡すことができる「見取り図」となっている。
本研究会では、著者・菊地暁氏による『民俗学入門』の執筆の動機や経緯、著述の書誌的な来歴、その内容や特徴、工夫についての解説の後、3名の評者、および参加者による合評、そしてそれへのリプライを行う。さらにこの本を起点として立ち現れる21世紀の民俗学像を語り合いたい。
共催:現代民俗学会、東京大学東洋文化研究所班研究「東アジアにおける「民俗学」の方法的課題」研究会、野の文化論研究会(科研「ヴァナキュラー概念を用いた文化研究の視座の構築―民俗学的転回のために―」)
担当:菅