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東文研セミナー「イスラーム相続法とジェンダー平等をめぐる議論」のご案内

 下記の要領で東文研セミナー「イスラーム相続法とジェンダー平等をめぐる議論」を開催いたします。
 この研究会はイスラーム・ジェンダー科研公募研究会「イスラーム・中東における家族・親族の再考」(第6回)と同「イスラーム家族・女性関連法の運用実態の研究」(第4回)の合同研究会となっております。
 みなさまふるってご参加ください。


東文研セミナー「イスラーム相続法とジェンダー平等をめぐる議論」
IG科研公募研究会「イスラーム・中東における家族・親族の再考」第6回
同「イスラーム家族・女性関連法の運用実態の研究」第4回

日時:2018年3月25日(日)14:30~17:30

場所:東京大学 東洋文化研究所 3階 大会議室

【プログラム】
司会: 竹村和朗(日本学術振興会)
「趣旨説明とエジプト相続法の概要」(15分)
本研究会の背景として、チュニジアの相続法改正に対するエジプト宗教界の反発を示した新聞記事と、エジプト相続法(1943年法律第77号)の内容を概観する。

報告1: 小野仁美(神奈川大学)
「古典イスラーム相続法とチュニジア家族法」(40分)
古典イスラーム法における相続関連規定を整理し、そのうえで、チュニジアで一昨年より議論が続く世俗的な立場からの相続法改正をめざす動きについて概観する。さらに、相続法改正をイスラーム的な論理から是認する新しい潮流についても検討する。

休憩 15分

報告2: 森田豊子(鹿児島大学)
「イランにおける相続関連規定の変化と改正の動き」(40分)
イラン革命前後における相続関連規定の変化についての整理を行い、そのうえで、2009年に行なわれた夫から妻への相続規定に関する改正の動きと社会への影響について分析する。

コメント: 小林寧子(南山大学)

討論


【概要】
 ムスリム諸国の相続法は、息子の相続分を娘の2倍とするクルアーンの章句を典拠とした古典イスラーム法規定に準拠したものが多い。このため、相続法における男女間の権利の不平等はしばしば問題視されてきたが、その改正はイスラーム法に反するものとして避けられてきた。ところが近年、人権思想やジェンダー平等の観点から、相続法改正を求める声があげられるようになった。また、こうした声を受けて、イスラーム法学の立場からもこの問題に対する応答がなされるようになっている。本研究会では、これら現代ムスリム諸国の相続法改正をめぐる問題について、古典イスラーム法の規定といくつかの国の事例を検討し、議論を進めていきたい。

※会場準備の都合上、恐れ入りますがご出席をお考えの方は事務局(islam_gender[at]ioc.u-tokyo.ac.jp)まで事前にご一報下さい。

担当:長沢



登録種別:研究会関連
登録日時:TueMar1316:39:272018
登録者 :長沢・宇野・田川・藤岡
掲載期間:20180314 - 20180325
当日期間:20180325 - 20180325