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東文研セミナー「The Zheng Regime and the Tokugawa Bakufu: Asking for the Japanese Intervention」が開催されました

報告

東洋文化研究所は、 2022年6月17日(金)、ナポリ東洋大学のパトリツィア・カリオティ教授(東洋文化研究所訪問研究員)をお招きして、東文研セミナー「The Zheng Regime and the Tokugawa Bakufu: Asking for the Japanese Intervention」を開催した(オンライン)。17世紀の東アジア海域世界における主要なアクターの一つであった鄭氏勢力は、徳川幕府や島津氏などの日本の勢力に対し、清朝との戦いを目的とする支援要請を累次にわたって行っている。カリオティ教授の講演は、28回にも及んだそうした要請の記録を時代順に通覧しながら、関係諸勢力間の関係とそれぞれの勢力の思惑に見られた通時的変化にも論及するスケールの大きなものであった。講演後の質疑では、鄭氏勢力とオランダ東インド会社勢力との関係を考える上で有意な長崎での交易に関わる情報が貨幣研究の立場から共有されるなど、有用な意見交換がなされた。
  なお、東洋文化研究所はナポリ東洋大学と学術交流協定を有しており、今回のカリオティ教授の訪問研究員としての滞在と本講演は、その一環として行われたものである。東洋文化研究所としては、これを契機として、ナポリ東洋大学との学術交流をさらに発展させていく計画である。
(文責:森本一夫)


登録種別:研究活動記録
登録日時:TueJun2116:48:382022
登録者 :森本・下山
掲載期間:20220622 - 20220922
当日期間:20220622 - 20220622