2013年1月25日(金)、東京大学東洋文化研究所にて、韓国成均館大学校東アジア学術院・京都大学人文科学研究所・東京大学東洋文化研究所共同の共催による第三回学術シンポジウム「東アジアの『記憶』」が開催された。
本シンポジウムは2011年京都大学人文科学研究所、2012年成均館大学校東アジア学術院での共催学術シンポジウムに続く第3回目であり、三つの研究機関から約20名の研究者が出席し、活発な議論と学術交流が行われた。今回は「東アジアの『記憶』」をテーマに、三つのセッションに分かれて、各研究機関から2名、計6名が報告をし、また同様に6名がコメントをした。
報告は韓国・日本のみならず中国も含んだ東アジアの「記憶」について、美術史・歴史学・社会学・文学など多様な方面から論じられた。全体を通じて、同一の事象がそれぞれの「記憶」となる過程において、それぞれの置かれた状況が如何に影響するか、あるいは人は事象を如何に選択して、それぞれの「記憶」としていくのかという問題が提示された。各セッション後の討論では、フロアからの具体的な質問や意見も交えて、活発な議論が交わされた。
日時:2013年1月25日(金)
場所:東京大学東洋文化研究所3階 大会議室
テーマ:東アジアの「記憶」
使用言語:韓国語、日本語(発表については通訳なし、コメントおよび討論のみ通訳あり)
お問い合わせ先:大野 sympo20130125@ioc.u-tokyo.ac.jp
担当/Organizer:大木・大野
10:00〜10:20 開会式
大木 康(東京大学)
宮嶌博史(成均館大学校)
10:20〜12:00 セッション1 司会:板倉聖哲(東京大学)
発表者:宣承慧(成均館大学校)「記憶の再構築:李王家美術館における日本の美意識」
コメンテーター:稲本泰生(京都大学)
発表者:高木博志(京都大学)「近代天皇制と古都京都――起源とイメージ」
コメンテーター:鄭鍾賢(成均館大学校)
13:30〜15:10セッション2 司会:宮嶌博史(成均館大学校)
発表者:小野寺史郎(京都大学)「近代中国における国恥記念」
コメンテーター:池本幸生(東京大学)
発表者:真鍋祐子(東京大学)「韓国現代史と記念日の創造」
コメンテーター:山崎岳(京都大学)
15:30〜17:10セッション3 司会:金文京(京都大学)
発表者:李賢鮮(東京大学)「記憶の再生産―シンボルとしての在日朝鮮人一世の記憶」
コメンテーター:宮嶌博史(成均館大学校)
発表者:高英姫(成均館大学校)「20世紀中国映画のなかの文革」
コメンテーター:名和克郎(東京大学)
17:10〜17:30 閉会式
岩井茂樹(京都大学)