現代のムスリムの家族関係を規定する家族法では、古典イスラーム法からの強い影響もあり、婚姻や離婚、親子関係、相続などについて、女性に不利な解釈や実践が行われている場合が少なくない。「ムサーワー」はこの状況から生じるムスリム家族内の関係の不均衡を是正するために、2009年に始まった運動である。NGO、活動家、研究者、法実務家、政治家、その他の女性や男性が、世界中から参加している。
本ワークショップでは、ムサーワー運動をはじめトランスナショナルに展開する取り組みに注目し、それらが直面する困難やその未来の可能性について考えていく。
日時:2018年12月18日(火)14:00-17:00
会場:東京大学東洋文化研究所3階大会議室
使用言語:英語
プログラム:
14:00 | 主旨説明および登壇者紹介 後藤絵美(東京大学) |
14:10 | 講演:クラウディア・デリクス氏(ベルリン・フンボルト大学) 「トランスナショナル運動としての「ムサーワー(Musawah)」――ムスリム家族内の平等関係の構築に向けた取り組み」 |
15:10 | コメント:鷹木恵子氏(桜美林大学) |
15:30 | 質疑応答・議論 |
16:45 | 閉会 |
主催:科研費 新学術領域研究 グローバル秩序の溶解と新しい危機を超えて ―関係性中心の融合型人文社会科学の確立(代表:酒井啓子) B01班「規範とアイデンティティ」
科研費 基盤研究(A) イスラーム・ジェンダー学の構築のための基礎的総合的研究(代表:長沢栄治)
共催:東京大学 東洋文化研究所、日本・アジアに関する教育研究ネットワーク(ASNET)
担当:長沢