7月29日、科研課題、(基盤研究(B))「宮廷と美術に関する比較美術史学的研究」(代表)秋山聰(東京大学文学部)の一環として「宮廷と美術 韓国の場合」東文研シンポジウムが開催された。 今回のシンポジウムは、韓国美術史を代表する鄭于澤教授(東国大学校 教授)や洪善杓教授(梨花女子大学校 名誉教授)を招聘し、高麗時代や朝鮮時代の宮廷絵画について発表が行われた。
鄭于澤教授は、「王室関連 高麗仏画」と題して、高麗の宮廷により発願した仏画について発表した。特に鏡神社「水月観音図」の発願文においては、新資料と比較により新たな解釈を示し、画員の名称や職名について提案した。 洪善杓教授は、「朝鮮後期の宮中絵画類型及び革新と宮廷画家の誕生」と題して、朝鮮宮廷において使われた絵画を類型に分けて説明し、時代による御屏の図像の変化や朝鮮後期の画員・金弘道を中心とした18世紀の朝鮮宮廷絵画について解説した。
発表に続いては、韓国美術のみならず、日本・西洋美術の研究者との議論が活発に行われた。参加者は35名。東アジアの中で韓国絵画を相対的に捉える機会にもなった。
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於 :東京大学東洋文化研究所 第一会議室
日時 :7月29日3時30分開始
3時50分~4時30分 | 鄭于澤先生(東国大学校 教授) 「王室関連 高麗仏画」 |
4時40分~5時30分 | 洪善杓先生(梨花女子大学校 名誉教授) 「朝鮮後期の宮中絵画類型及び革新と宮廷画家の誕生」 |
6時 | 終了 |
コーディネイト
板倉聖哲(東京大学情報学環・東洋文化研究所教授)
安在媛(東京大学東洋文化特任助教)
担当:板倉