日時: 2025年10月16日(木)14時〜16時(日本時間)
会場:東京大学東洋文化研究所大会議室(3F)、対面のみ
発表者:梅村 尚樹(東京大学東洋文化研究所・准教授)
題目:宋元時代の「記」を読む――宋元社会史研究の方法と課題――
司会: 田中 有紀(東京大学東洋文化研究所・准教授)
コメンテーター:上原 究一(東京大学東洋文化研究所・准教授)
使用言語:日本語
申込方法:登録フォーム(https://forms.gle/soyEhxw8PyAXQ5pT6)より、10月15日正午までにお申し込みください。
要旨:「記」とは散文の文体のひとつであり、唐代後半期から多く書かれるようになった。宋元代にはさらに盛行し、例えば、宋代に書かれ現在読むことのできるものだけでも4,000篇以上にのぼる。「記」の多くは、建築物の新築や改修、あるいは大きな事業が行われた際に、それを紀念する目的で書かれ、その内容は石に刻まれてその場にとどまり続けるため、地域社会の様相を示す史料として歴史研究で利用されてきた。こうした点では、いわゆる「碑」と似た性質を持つともいえるが、一方で「記」の多くは実際の刻石文としてではなく、文集や地方志といった編纂資料に収録されることで、現在までその内容が伝わっている。そのため「碑」よりもはるかに多くの文章が利用可能である点や、広域的に複数の「記」が相互に参照され関連しやすい点など、異なった特徴も見られる。
本報告では、これまで十分に利用されてこなかった史料群である「記」を、歴史研究にどのように生かすことができるのか、宋元時代史研究の現状とそれをとりまく史料状況を踏まえながら、その可能性を示しつつ、今後の展望を描きたい。
お問い合わせ:inquiry_20251016[at]ioc.u-tokyo.ac.jp