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2026年度 第4回定例研究会「博士人材の国際流動とキャリア形成――日本で博士号を取得した留学生のその後」(孟碩洋助教・着任研究会)が開催されました

報告

   2026年10月15日(木)14時より、孟碩洋助教による定例研究会「博士人材の国際流動とキャリア形成――日本で博士号を取得した留学生のその後」が開催された。
本発表では、学生・研究者の国際流動が個人のキャリア形成や学術的な知識生産にもたらす影響について、これまでの研究成果と現在進行中の研究を紹介した。特に、日本を留学先として選択する背景、日本の大学院における教育・研究経験、博士号取得後のキャリア形成という三つの段階に着目し、定量分析とインタビュー調査を組み合わせながら、国際流動の多様な意味を検討した。
   博士号取得後のキャリアについては、公開情報に基づいて独自に構築したデータセットを用い、日本での就職、出身国・地域への帰国、第三国・地域への移動といった多様な進路を分析した。とりわけ、2014年と2019年に日本で博士号を取得した留学生の比較から、日本で就職し、その後も定着する傾向が強まっていることが示された。また、今後の研究構想として、東洋文化研究所の訪問研究員に対する追跡調査や、アジア研究者の教育歴・キャリア形成と知識生産の関係を明らかにする研究についても紹介した。
   研究会には21名が参加し、司会の園田茂人特任教授および参加者から、分析対象となるサンプルの専門分野ごとの構成や特徴、性別をはじめとする個人属性とキャリア形成との関係、さらにデータセットの継続的な整備・拡充と長期的な追跡調査の可能性などについて、多くの質問やコメントが寄せられた。これらを通じて、今後の研究の方向性や方法論的な課題について、活発な議論が展開された。

 

当日の様子

 

開催情報

日時: 2026年10月15日(木)14時〜16時(日本時間)

会場:東京大学東洋文化研究所大会議室(3F)、対面のみ

発表者:孟 碩洋(東京大学東洋文化研究所・助教)

題目:博士人材の国際流動とキャリア形成――日本で博士号を取得した留学生のその後

司会: 園田 茂人(東京大学東洋文化研究所・特任教授)

使用言語:日本語

要旨:日本で博士号を取得した留学生は、その後どこで、どのような仕事に就き、キャリアを築いていくのか。また、日本で得た学位や研究経験は、異なる社会・文化的環境のもとで、どのような価値を持つのか。本報告では、日本を留学先として選んだ理由や日本での経験に関するこれまでの研究成果にも触れつつ、学位取得後の進路を中心に、国境を越える人材移動とキャリア形成の関係を検討する。
   博士人材の獲得をめぐる世界的な競争を背景に、留学生の受入れは日本の高等教育の国際化や研究基盤を支える重要な課題となっている。一方、博士号取得後の多様な進路については、十分に把握されていない。本報告は、中国出身者や学術分野でのキャリアを中心とする分析の枠組みを広げ、多様な出身国・地域の博士号取得者と、企業等を含む学術分野以外の進路を対象とする。独自のデータセットの構築を通じて、日本での就業、出身国への帰国、第三国への移動といった経路を視野に入れ、日本の博士教育がその後のキャリアに持つ意味と、各地の労働市場で直面する機会や障壁を検討する。
   以上を通じて、博士号取得者自身の経験と進路選択から、日本への留学とその後のキャリア形成のつながりを捉え、日本の博士教育の国際的な意義を考察する。

 



登録種別:研究活動記録
登録日時:ThuOct2215:44:362026
登録者 :孟・野久保(撮影)・神林
掲載期間:20261023 - 20270122
当日期間:20261015 - 20261015