本セミナーでは日本各地で深刻化する獣害に対して、民俗学・人類学からいかなるアプローチが可能であるかを議論した。
まず研究報告として、近藤祉秋氏(アラスカ大学)と合原織部氏(京都大学)のお二人から発表をしていただいた。
近藤氏は、アラスカでのサケ漁を事例に、現在試みられている資源管理とそのなかで新たに生じ始めている獣害問題について報告された。 現場の漁師たちが認識している獣害と生態学的知識とのズレが主要な論点となった。
合原氏は獣害問題が生じている九州の山間地域を事例に、当事者であるはずの山村の人びとがなぜ獣害問題に積極的に関与しないのかを明らかにした。 駆除というかたちでサルを殺生することへの葛藤が、「祟り」というキーワードによって説明された。
以上の報告をふまえ、民俗学・人類学の狩猟研究を代表する、田口洋美氏(東北芸術工科大学)奥野克巳氏(立教大学)のお二人がコメントをされ、フロアを交えた活発な議論が交わされた。
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日時: 2015年11月14日(土)13:00-18:00
会場: 東洋文化研究所 3階大会議室
登壇者:近藤祉秋・合原織部
コメンテーター:田口洋美・奥野克巳
コーディネーター:菅豊・塚原伸治・近藤祉秋
主催/共催:現代民俗学会、
科研「現代市民社会における『公共民俗学』の応用に関する研究」(代表者:菅豊)、
科研「動物殺しの比較民族誌研究」(代表者:奥野克巳)
担当:菅