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東文研セミナー「第3回オスマン帝国史研究セミナー」が開催されました

「第3回オスマン帝国史研究セミナー」が下記の要領で開催されました。

報告

 2022年3月25日(金)、「第3回オスマン帝国史研究セミナー」が、科研費基盤B「オスマン帝国における社会階層とジェンダーに関する国際共同研究」(代表:秋葉淳)と東京大学東洋文化研究所班研究「オスマン朝史料学の方法的課題」との共催でオンライン開催された。今回のセミナーでは、東洋文化研究所の秋葉が講師を務め、18世紀〜19世紀初頭のオスマン帝国のウラマーの職階制であるイルミエ制度について、ウラマーの任命・位階台帳を素材に解説を行った。
 セミナーの前半では、18世紀〜19世紀初頭のオスマン帝国のイルミエ制度の概要が説明され、その精緻な官職ヒエラルヒーとともに、一部のカーディー職が実態を失って代理によって任務が遂行されていた様相が示された。後半では、ウラマーの任命・位階台帳として、タリーク台帳、ルーズナームチェ台帳、カーディー台帳という3種の史料を、参加者とともに読み解きながら、イルミエ制度の仕組みについて考察がなされた。
 質疑の時間をあまり長くとれなかったものの、名目上のカーディー職の収入が短期間で変動していたことの理由についての質問や、ルーズナームチェ台帳の時代による違いの指摘がなされ、これら台帳史料のさらなる検討の必要性が認識された。
 当日の参加者は31名にのぼった。オスマン帝国史の個別的なテーマについて、原史料を読むというセミナーにもかかわらず、学部生から社会人に至るまで、多くの参加者を得たことは特筆すべきである。今後ともこの形式のセミナーを継続していきたい。(秋葉)

当日の様子

開催情報

日時:2022年3月25日(金) 14:45〜17:00

場所:Zoom開催

講師:秋葉淳(東洋文化研究所)

題目:オスマン帝国ウラマーの3種の任命・位階台帳

プログラム:
14:45 趣旨説明(秋葉淳)
14:50 イルミエ制度と史料の概要
15:15 史料講読と討論・解説
17:00 セミナー終了

担当:秋葉



登録種別:研究活動記録
登録日時:ThuMar3115:22:552022
登録者 :秋葉・田川
掲載期間:20220401 - 20220701
当日期間:20220325 - 20220325