2026年2月4日(水)10時より、邢雲講師(復旦大学)による文研セミナー「通名と専名、文書と歴史書 —— 唐代中後期における「河西」の概念変遷について」邢雲 講師(復旦大学)が開催されました。本セミナーは復旦大学との交流協定に基づくものです。
本報告では、唐代中後期の史料に見られる「河西」という地名の用法が分析され、軍事・財政など文脈の違いによってその指示地域がどのように異なっていたのかを明らかにされました。あわせて、山川方位に基づく地名は、同一時代・同一文脈に即して読解することで、その具体的な意味を正確に把握できることが示されました。当日は会場に4名が参加し、「河西」の概念の意味や、その近代における意味づけなどをめぐって、活発な質疑応答が行われました。
日時:2026年2月4日(水)10:00-12:00
※対面のみ
場所:東洋文化研究所 3F第二会議室
発表者:邢雲 講師(復旦大学)
司会:柳 幹康 准教授(東京大学・東洋文化研究所)
言語:日本語
タイトル:通名と専名、文書と歴史書 —— 唐代中後期における「河西」の概念変遷について
要旨:
山川方位の地名には「通名」と「専名」の区別がある。前者は文脈からその指し示すものを判断できることが多いが、後者は使用される場面や時代の違いによって、その指し示す対象を明確にすることが難しい。さらに、歴史書の編纂は多くが文書を基に行われるため、史料の取舍選択の不適切さや語彙の意味の変遷が、後世の人々に誤解を生じさせる原因となる。こうした現象は、唐代中後期の「河西」という語の変遷過程において顕著に現れている。この語の意味を弁証的に分析することは、歴史文献における同種の地名を扱う際の方法論的な手本となりうる。