【日時】2019年1月18日(金) 12:30-15:00
【場所】東京大学東洋文化研究所3F大会議室
【講演者】清水 麗(東京大学東洋文化研究所 特任准教授)
【題目】「中華民国外交からの変容と台湾外交の形成」
【コメンテーター】川島 真(東京大学)
【司会】松田 康博(東京大学)
【言語】日本語
【サマリー】
1949年に台湾に渡った後の中華民国民政府は、70年代の国際的孤立状況を迎えても、形式上および表面上は中国の正統政府としての外交原則を大きく変更しなかった。しかし、その実際の外交行動様式は変化する。台湾国内での大きな変動や政治的衝突を抑制しながら、国際空間のなかで台湾としての活動空間を作り上げることになった、その外交実践にみられる思考・行動様式とはどのようなものだったのか。そして、その具体的な外交の実践の積み重ねの結果として、台湾として存在空間を確保しただけではなく、台湾としての認知を求める「台湾外交」へと変容する。本報告では、90年代以降に明確に現れる外交の枠組みの変化に先立って生じてきた実質的な行動様式の変化、いわば台湾外交の起源といえる歴史的過程について、一つの試論を展開する。
備考:本セミナーは、日本台湾学会定例研究会および科学研究費基盤A「対中依存構造化と中台のナショナリズムーポスト馬英九期台湾の国際政治学ー」(代表:松田康博)研究会との合同開催となります。
担当:松田