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東文研セミナー「オスマン史研究と史料翻訳:『ミドハト・パシャ自伝』への道/からの道」が開催されました

報告

 2023年3月29日(水)に東文研セミナー「オスマン史研究と史料翻訳:『ミドハト・パシャ自伝』への道/からの道」が開催された。2022年度本研究所に私学研修員として所属した佐々木紳氏(成蹊大学教授)が、2月に刊行した訳書『ミドハト・パシャ自伝—近代オスマン帝国改革実録』(東京大学出版会)と今後の翻訳計画について講演した。氏は、オスマントルコ語史料の日本語訳刊行の必要性を述べたのち、翻訳に至った経緯や原著の伝世経路などについて説明し、後半では、ミドハト・パシャ自伝の下巻の翻訳を既に準備していることや、そのほかの翻訳の展望について語った。参加者からは、史料の信憑性の問題や、翻訳の際に苦労したことなどについて質問があり、議論が盛り上がった。
 対面の参加者は司会を除いて9名、オンラインでは19名の参加があった。

当日の様子

開催情報

日時:2023年3月29日(水) 15:30~17:00

会場:東京大学東洋文化研究所3階第二会議室/Zoom

講師:佐々木紳(東洋文化研究所私学研修員/成蹊大学)

題目:オスマン史研究と史料翻訳:『ミドハト・パシャ自伝』への道/からの道

司会:秋葉淳(東洋文化研究所)

概要:
 日本におけるオスマン史研究は、専門書・概説書・教科書記述等々、多方面にわたり存在感を高めてきた。そこに決定的に欠けていたのが、ほかならぬオスマン・トルコ語史料の翻訳である。本報告では、訳書『ミドハト・パシャ自伝:近代オスマン帝国改革実録』(東京大学出版会、2023年)の紹介を交えつつ、歴史研究・歴史教育のなかで史料翻訳が占める重要性を再確認し、課題と展望を論じ、さらには「続編」刊行に向けての抱負を語る。

担当:秋葉



登録種別:研究活動記録
登録日時:ThuApr610:15:392023
登録者 :秋葉・田川
掲載期間:20230407 - 20230707
当日期間:20230329 - 20230329