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平成17年度第3回東文研シンポジウムのご案内

公共哲学・開発・環境:ケイパビリティの視点から
— Call for Papers —

 アマルティア・センが提唱するケイパビリティ(潜在能力)という概念は、人々の暮らしぶりの良さ(Well-being)を評価するためのものです。所得水準でもなく、効用水準でもなく、人々が「何をできるかdoing」「どんな状態になれるのかbeing」という選択肢の幅によってそれを捉えようとします。だから、人々の暮らしぶりの良さに密接に関わる不平等や貧困や発展(開発)といった問題は、ケイパビリティの観点からもっともよく捉えることができます。
 ケイパビリティの考え方は経済学から生まれ、経済以外の分野にも広がっています。多様な専門分野からなる「開発」の領域ではケイパビリティが「共通語」としての役割を果たし始めています。開発の分野だけに限らず、多様な分野の人たちがケイパビリティをキーワードとして集まり、2004年にアマルティア・センを会長として国際ケイパビリティ学会が設立されました。この学会を運営する主要メンバーが来日するのを機に、日本でも様々な分野でケイパビリティに関心を持つ人たちが集まって意見交換する場を下記の通り設けました。
 東京大学大学院総合文化研究科 山脇直司 教授と千葉大学法経学部 小林正弥 教授には公共哲学の分野から話題提供していただきます。
 公共哲学に限らず、経済学、開発、環境、貧困、保健、教育、人間の安全保障など様々な分野でケイパビリティに関心を持つ研究者・大学院生の方にお集まりいただき、それぞれの研究についてご報告いただければ幸いです。報告希望の方には、簡単な要旨をご用意いただき、10分程度の報告にまとめていただきます。報告を希望される方は池本(ikemoto@ioc.u-tokyo.ac.jp)と武井泉(capability_ioc@yahoo.co.jp)の両方宛てにご応募ください。(なお、応募多数の場合には分野の配分を考慮して選考させていただきます。)


東京大学東洋文化研究所
  教授 池本 幸生
日本学術振興会特別研究員
     武井 泉

        記

日時:2005年11月2日(水)13時〜17時
場所:東京大学東洋文化研究所 大会議室3階
参加者:
[公共哲学]
 山脇直司 教授(東京大学大学院総合文化研究科)
 小林正弥 教授(千葉大学法経学部)
[国際ケイパビリティ学会]
 エンリカ・キアペッロ・マルティネッティ(パヴィア大学)
 フラヴィオ・コミン(ケンブリッジ大学)
 アナンタ・デュライアッパ(IISD: International Institute for Sustainable Development)
 ジャン・リュック・デュボア(ベルサイユ大学)
 アルン・アブラハム(ペンシルバニア大学)

登録種別:研究会関連
登録日時:Mon Oct 17 11:14:29 2005
登録者 :研究協力係
掲載期間:20051017 - 20051102
当日期間:20051102 - 20051102