日時:2019年11月19日(火) 18:00~20:00
会場:東京大学 東洋文化研究所 3階 大会議室 <http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/access/index.html>
題目:中国の「国民性」の歴史的変遷過程(历史上中国“国民性”的演变过程 )
発表者:張宏杰(清華大学清史研究所『清史研究』編集者、東京大学東洋文化研究所・訪問研究員)
司会:松田康博 (東京大学東洋文化研究所・教授)
通訳:許一蕘 (東京大学 法学政治学研究科博士課程)
*講演は中国語で行われ日本語に通訳されます。質問は日本語でも中国語でも受け付けます。
概要:「国民性」という問題は、中国人と日本人が、共に注目する問題である。これまで、中国の国民性の研究は、基本的に近代以来の中国人の集団的人格や精神の相貌に集中していた。多くの人が、中国人には「悪い根性」があり、しかもそれはぬぐいがたいものであるという結論を下してきた。しかし、もしも中国史全体に目を向けると、歴史上中国人の精神的相貌に大きな変化が発生したことを、我々ははっきりと見て取ることができる。たとえば、春秋戦国時代の中国人には、一種の単純かつ剛健な精神が宿っていた。盛唐時期の中国人は、偉大な気概と進取の気性を有していた。中国人の気質が劣化せしめたは、主に明清時代からの変化である。中国人の気質には変化が発生させたのは、社会制度と文化の変化である。したがって、国民性の改造には、国民性の環境を塑造することから始めなければならない。
担当:松田