日時: 2025年7月17日(木)14時〜16時(日本時間)
会場:東京大学東洋文化研究所大会議室(3F)
開催形態:ハイブリッド開催
(対面は一般公開。但し、オンライン参加は東文研内教員に限定)
発表者:辻 大和(東京大学東洋文化研究所・准教授)
題目:薬用植物の利用史からみる近世朝鮮
司会: 真鍋 祐子(東京大学東洋文化研究所・教授)
コメンテーター:額定其労(東京大学東洋文化研究所・准教授)
使用言語:日本語
申込方法:登録フォーム(https://forms.gle/DpQNJRKp3fptZNL5A)より、7月16日正午までにお申し込みください。
要旨:14世紀に建国された朝鮮王朝では、医学および国産生薬(郷薬)の研究が進み、17世紀初頭編纂の『東医宝鑑』に集大成された。古代には中国医学が朝鮮半島の諸王朝に導入されたが、朝鮮半島に産しない薬材が医薬書で記述されるなどの問題があり、高麗王朝期には国産薬材の研究がはじめられた。朝鮮王朝では漢方(韓方)で需要の大きい甘草の国産化に16世紀までに成功し、現代韓国でも甘草栽培が広く行われている。その後、東アジアでは朝鮮産薬材が注目されるようになり、17世紀には最初に中国向けに、次いで日本向けに薬用人蔘(朝鮮人蔘)の輸出が拡大した。本報告では薬用人蔘をはじめとする朝鮮産薬用生物の利用史についての報告者の研究の推移と、関連資料の発掘状況について報告する。
お問い合わせ:inquiry_20250717[at]ioc.u-tokyo.ac.jp