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東文研セミナー「民族文化映像研究所と姫田忠義の世界―歴史実践のなかのヴィジュアリティ―」が開催されました

報告

  本セミナーでは、民族文化映像研究所(以下:民映研)に参画した映像制作者=歴史家たちとの対話を通じて、その歴史映写実践の契機や目的、映像的歴史叙述の諸技法、さらに映像の自己・他者、現代社会への影響などについて明らかにし、20世紀に日本で勃興した歴史実践としての民俗記録映像制作の意義について多角的な議論がなされた。
  まず民映研自主制作の作品「奥会津の木地師」の上映会が行われた。上映後には作品について民映研代表理事である小原信之氏と、フロアから作品撮影時にカメラマンを担当した伊藤碩男氏にご登壇いただき、撮影当時の話をふまえながら作品解説が行われた。
  午後からは菅豊教授(東京大学)、今井友樹氏(民映研・理事)、北條勝貴教授(上智大学)、姫田蘭氏(民映研・理事)によって民族文化記録映画製作という活動に関する講演が行われた。
  その後の討論では、講演を行った登壇者及び伊藤碩男氏、また当日研究会に来場された民映研でカメラマンを務められた澤幡正範氏にご登壇いただき、フロアを交えた活発な議論が交わされた。

当日の様子

開催情報

日時: 2016年12月11日(日)10:30~18:00

会場: 上智大学四谷キャンパス 4号館573室

当日の内容
10:30~「奥会津の木地師」上映会(1976年/55分/民映研自主制作、 福島県南会津郡田島町針生)
11:30~解説 小原信之(民映研・代表理事)
13:30~
 ○菅豊(東京大学):趣旨説明「民族文化記録映画製作の歴史実践としての意味」
 ○小原信之:「民族文化映像研究所の活動を振り返る。そしていまに繋ぐ」
 ○今井友樹(民映研・理事):「姫田忠義の活動を振り返る。そしていまに繋ぐ」
 ○北條勝貴(上智大学):コメント「映像制作/経験としての歴史実践」
 ○姫田蘭(民映研・理事):ディスカッサント 
討論

主催:パブリック・ヒストリー研究会(科研「パブリック・ヒストリー構築のための歴史実践に関する基礎的研究」(研究代表者:菅豊)グループ)、東京大学東洋文化研究所班研究「東アジアにおける「民俗学」の方法的課題」研究会(主任:菅豊)、現代民俗学会

後援:上智大学研究機構

協力:民族文化映像研究所



登録種別:研究活動記録
登録日時:Mon Dec 19 13:46:06 2016
登録者 :菅・川野・藤岡
掲載期間:20161211 - 20170311
当日期間:20161211 - 20161211