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UH-UT Summer Institute 2013 が開催されました (8月5日ー8月23日)

UH-UT Summer Institute 2013

  ハワイ大学(University of Hwai’i: UH)と東京大学(University of Tokyo: UT)は昨年の夏から共同でSummer Instituteを開催している。昨年はハワイ大学マノア校において、中国哲学と日本哲学における“Person”という概念をめぐって講義と議論を行った。この試みが重要なのは、東京大学の学生とハワイ大学そしてその他の米国の大学の学生(院生だけでなく大学教員も含む)が、3週間にわたって英語によってともに議論をするということである。
  今年度は昨年度の経験を踏まえて、“Practicing Philosophy”というテーマのもと、東洋文化研究所において、中国哲学と日本哲学を中心にした講義をまずは二週間行った(2013年8月5日~16日)。ハワイ大学からはRoger Ames先生と石田正人先生、東京大学からは梶谷真司先生と中島隆博が主に講義を行ったが、高田康成先生と小林康夫先生による特別講義も開かれ、多様性と刺激に富んだ一連の講義となった。
  昨年度と違うのは、第3週目(8月17日~8月23日)に「哲学を実践する」ために、金沢の鈴木大拙館と西田幾多郎記念哲学館を訪問し、さらに福井の大本山永平寺と鳥取の天徳寺に参禅したことである。鈴木大拙館においては主任研究員の岩本明美さんに、西田幾多郎記念哲学館においては専門員の大熊玄さんに御案内していただき、さらには詳細な解説をしていただいた。永平寺においては、斎藤後堂老師をはじめ、国際部とその部長でいらっしゃる黒柳博仁師(長野天周寺御住職)、そして宮川敬之師(鳥取天徳寺御住職)から多大なるお力添えをいただき、座禅だけでなく、道元をめぐって二日間にわたって質疑応答する機会を得た。そして、最後に、天徳寺においては、宮川さんから初期道元の「直下承当」をめぐる貴重な講演をいただき、また千代西尾道見師(鳥取龍福寺御住職)、和久野賢正師(岡山深耕寺御住職)、廣瀬玲子先生(専修大学)、天徳寺のスタッフのみなさんや座禅会の方々のおかげで、鳥取さらには山陰・山陽地方が有している豊かな精神性に触れることができた。みなさまにあらためて感謝を申し上げたい。
  このSummer Instituteは大学院生のプログラムとして始めたものであるが、今年度は学部生にも声を掛けることにしたところ、三週間すべてに参加した学部生がいたのは喜ばしい限りであった。また、これが成功裡に終わったのは、何といっても公益財団法人上廣倫理財団から厚い御支援を得たことによる。特に記して感謝申し上げたい。また、今回はGLP専用サマープログラムの試行という位置づけも併せ持ったために、東京大学からも多くの支援をいただいた。成果と問題点をフィードバックすることによって、今後のサマースクールの展開に十分活かしていきたい。 最後に、このSummer Instituteの実施に当たっては、UTCPのスタッフと東洋文化研究所のスタッフの絶大なるサポートを得た。この場を借りて御礼申し上げたい。なお、内容の詳細に関しては、UTCPのホームページにおいて今後逐次報告していくので、そちらを御覧いただければ幸いである。http://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/

中島隆博

 


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UH-UT Summer Institute 2013

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登録種別:研究活動記録
登録日時:MonAug2610:07:022013
登録者 :中島・大木・撮影(野久保)・藤岡
掲載期間:20130823 - 20131123
当日期間:20130805 - 20130823