大木康教授が4月10、11日にアリゾナ州立大学で行われたシンポジウム“To Remember, Re-member, and Disremember: Instrumentality of Traditional Chinese Texts”(オーガナイザーはXiaoqiao Ling教授)において、“An Index to Memories of the Ming: Poetic Exchanges on Early Qing Female Entertainers”と題して基調講演を行いました。
中国三国六朝から明清にかけての時代の、記憶とテキストの関連をめぐって行われた会議にあたり、明末清初の文人冒襄を題材に、冒襄が政敵であった阮大鋮を罵った事件についてのいくつかの異なった記録(記憶)を紹介するとともに、明代に盛んであったものの、清に入って禁止された女楽を、冒襄をはじめとする明の遺民たちが好んで鑑賞し、ともに詩を作っていたことの背景に、明王朝への思慕があったことが指摘されました。
シンポジウムのプログラムは下記の通りです。