このたび、東京大学東洋文化研究所に勤務された羽田正名誉教授が、令和6年度の文化功労者に選出されましたことを、心よりお祝い申し上げます。
羽田先生は、平成元年に東洋文化研究所に着任され、平成21年から24年まで本研究所の所長を務められました。同年東京大学副学長、平成28年同大学理事および副学長に就任し、令和元年に名誉教授となられています。その後も東京大学国際高等研究所東京カレッジ特任教授および東京カレッジ長、大学執行役および副学長を歴任されました。
羽田先生は、イランを中心とする西アジア史研究で業績を残されたのち、平成17年の『イスラーム世界の創造』(東京大学出版会)出版を契機に、ヨーロッパ中心のこれまでの世界史のあり方を見直す新しい世界史の構築を提唱し、グローバルヒストリー研究を国際的に牽引する研究者として世界史の研究と教育に新しい潮流を生み出されました。
このたびの羽田先生のご顕彰をお慶び申し上げるとともに、現在も旺盛な研究活動を続けておられる先生の、益々のご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。