日時: 2月23日(木) 16時~17時半
場所: 東京大学東洋文化研究所 3階大会議室
題目: 東洋文化研究所のデータベースの現状と課題
発表者: 廣田 輝直 (東洋文化研究所・准教授)
司会: 丘山 新 (東洋文化研究所・教授)
【報告】
廣田准教授の離任研究会が開かれ、東洋文化研究所および東洋学研究情報センターが提供するデータベースの現状が紹介された。始めに、データベースを業績として客観的に評価する方法が確立されていない現在、維持管理や保守のコストをまかなうのは大変な努力が必要なことが説明された。次に、漢籍善本画像データベースが海外の善本画像公開状況に影響をあたえたことや、「アジアバロメータ」などでは、データベースを中心にネットワークを形成し、データベースとともに関連論文を発表してゆくことで客観評価に耐えうるデータベース構築がなされていること、また、「CARD: ヒンドゥー儀礼研究のための基礎資料」など、出版をベースとした従来の方法では不可能な新たな研究成果公開の可能性が示されつつあることなどが紹介された。
今後データベースを研究所の資産として認識し、作成者の異動・退職などなどに左右されず、組織的に維持してゆく必要性を強く訴えた。
二十名前後の参加者があり、活発な議論がなされた。