ASNETは中東映画研究会と共同で以下のシンポジウムを開催します。
【日時】2017年7月30日(日) 14:00-17:00
【会場】東京大学福武ホール
【テーマ】移民社会とコメディ
ドイツでジャーナリストとして活躍するトルコ系移民二世ハティジェ・アキュンの自伝的小説『辛口ソースのハンス一丁』の映画化。ドイツの心とトルコの魂を持つキャリアウーマンが家族のため急に結婚せねばならなくなり、婿探しのドタバタ騒動が幕を開ける。ここには移民映画に典型的な社会への反発や悲劇的葛藤の身振りはない。だがそれこそが映画最大の仕掛けなのだ。一見軽快な都会派コメディの装いの中から多様化した社会が直面する小さな対立や摩擦の数々が見事に浮かび上がる。
世代や文化の差をめぐるすれ違いコメディはあらゆる文化圏共通のジャンルといえる。その世界観の豊かさを原作小説との比較も交えつつ読み解いてみたい。
【コメンテーター】渋谷哲也(東京国際大学)
国際関係学部教授。ドイツ映画研究。ドイツ映画の字幕翻訳および自主上映企画を手掛ける。 著書:『ドイツ映画零年』(単著・共和国)2015年、『国境を超える現代ヨーロッパ映画250』(共編著・河出書房新社)2015年、『西洋近代の都市と芸術5 ベルリン』(共著・竹林舎)2015年、『ファスビンダー』(編共著・現代思潮新社)2005年他。
【プログラム】
司会:後藤絵美(東京大学ASNET)
14:00-14:10 開会の言葉・趣旨説明
14:10-14:15 映画「辛口ソースのハンス一丁」について
14:15-15:45 映画上映
15:45-16:00 休憩
16:00-16:30 コメント(渋谷哲也先生)
16:30-17:00 質疑応答
【主催】東京大学 日本・アジアに関する教育研究ネットワーク、中東映画研究会
【共催】東洋文化研究所、東洋学研究情報センター・セミナー、科研費「イスラーム・ジェンダー学の構築のための基礎的総合的研究」(代表:長沢栄治)