東洋文化研究所では、インドネシア国立イスラーム大学ジャカルタ校のAli HasanAl Bahar先生を講師にお招きし、インドネシアのムスリム社会におけるサイイド(ム ハンマド一族とされる人々)の役割や活動に関する東文研セミナーを開催します。アル・バハル先生はご自身がサイイドであり、またインドネシア各地で宗教活動を実践しておられる方です。当事者の立場からの貴重なお話を伺う得がたい機会になると思われます。ご関心の皆さまの幅広いご参加を歓迎いたします。なお、講演はインドネシア語で行われ、講演・質疑ともに新井和広氏(慶應義塾大学)が通訳をお務めくださいます。本セミナーは、東洋文化研究所班研究「ムハンマド一族をめぐる諸言説の研究」と科研費共同研究「ムハンマド一族をめぐる諸言説に関する研究」(代表森本一夫;19H01317)の共催で開催するものです。
(文責:森本一夫)
日時:2019年7月6日(土)18:00-19:30
会場:東京大学東洋文化研究所大会議室(303号室)(東京都文京区本郷)
講演者:Ali Hasan Al Bahar氏(インドネシア国立イスラーム大学ジャカルタ校講師)
インドネシア語・日本語通訳:新井和広氏(慶應義塾大学教授)
講演題目:インドネシアにおけるサイイドの役割:フセイン・アイダルース(1756年没)から現在まで
要旨:
インドネシアにはサイイド(預言者ムハンマドの子孫)と言われる人々が住んでいます。彼らの大部分は南アラビアのハドラマウト地方からの移民の子孫で、数こそ多くはありませんが、インドネシア社会で大きな役割を果たしてきました。彼らが活躍する分野は宗教だけに限らず、政治・経済の分野でも大きな存在感を発揮しています。本講演では、18世紀中頃にバタヴィアで活動していたフセイン・アイダルースから現代に至るまでの社会におけるサイイドの役割を、ハビーブと呼ばれる宗教者の活動を中心に紹介します。
※参加自由、事前登録不要。
※連絡先:森本一夫(morikazu[at]ioc.u-tokyo.ac.jp)