2020年2月17日(月)午後、本所と復旦大学文史研究院との学術交流協定に基づいて来所された劉震をお迎えして、「いくつかの仏教讃頌に関して(若干佛教赞颂的研究)」と題する東文研セミナーが開催された。劉先生は、近年チベットで発見されたサンスクリット語写本について紹介された。これには、チャンドラゴーミンの『ジャンバラ讃』と『デーシャナー讃』、シュリーハルシャの『スープラバータ讃』、ウドバドバタシッダスヴァーミンの『ヴィシェーシャ讃』、シャンカラスワーミンの『デーヴァーティサヤ讃』など5、6部の讃頌の作品が含まれていたが、これらの作品の多くは、これまでチベット文の訳本しか存在していなかった。劉先生は、今回発見されたサンスクリット語写本を、チベット語訳本と比較分析した結果が報告され、サンスクリット語からの翻訳、詩歌の形式と内容、文献の発見の経緯をめぐって、活発な議論が展開された。
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日時:2020年2月17日(月) 15:00-17:00
タイトル:いくつかの仏教讃頌に関して
講師:劉震(復旦大学 文史研究院 研究員)
司会:大木康(東洋文化研究所 教授)
討論者:加藤隆宏(文学部インド哲学仏教学研究室 准教授)
使用言語:英語
概要:
発表者は今回の報告で、最近チベットで発見された一つの包みに入ったサンスクリット語写本を紹介する予定である。この包には、チャンドラゴーミンの『ジャンバラ讃』と『デーシャナー讃』、シュリーハルシャの『スープラバータ讃』、ウドバドバタシッダスヴァーミンの『ヴィシェーシャ讃』、シャンカラスワーミンの『デーヴァーティサヤ讃』など5、6部の讃頌の作品が入っている。なぜこれらの作品が一緒に同じ包に入っていたかについての理由はわからないが、これらの作品の多くは、これまでチベット文の訳本しか存在していなかった。そのため、発表者は、今回発見されたサンスクリット語写本を分析することによって、これらの詩歌の形式と内容をさらに理解することができると考えている。
担当:大木