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東文研シンポジウムのご案内(1月25日)

『東アジアの「美」の人類学』

主催:東文研「21世紀アジアの研究」プログラム(超域連携プログラム『アジアの「美」の構築』)
共催:東文研班研究『東アジアにおける「民俗学」の方法的課題』

日時:2007年1月25日(木)10:00〜
場所:工学部8号館7階東文研会議室

10:00〜 趣旨説明
10:15〜11:45 「中国芸術人類学—歴史、理念、事実與方法」 鄭元者(復旦大学中国語言文学系・教授)
【内容】現在、中国では「美」を対象とする人類学・芸術人類学が勃興している。その中国における芸術人類学の理論的特徴、目的、意義、それが生成された背景等について解説する。

昼食

13:00〜14:30 「工芸美の普遍理論は可能か?—柳宗悦の民藝論の検討—」 松井健(東京大学東洋文化研究所・教授)
【内容】柳宗悦が新しく提唱した「民藝」の概念規定を読み直すと、そこには、工芸美の普遍的な規定を考えるいろいろなヒントが見出される。柳以後の人類学などの工芸美についての研究を参照しながら、その可能性について考える。

14:40〜16:10 「「美」の本質と構築—中国における民間美術の創造運動」菅豊(東京大学東洋文化研究所・助教授)
【内容】中国の工芸において、人間の知覚、感性、精神、価値観、世界観などによって、実在する自然の形質を変えることなく、別のものへと変換する認知的加工、すなわち「見立て(比擬)」が本質的な「美」を生み出している。一方で、その本質性によって価値を認められる「美」は、社会的、政治的に構築されるものでもある。本発表では、中国浙江省象山県の民間美術の創造運動を題材に、「美」の本質性と構築性について検討する。

16:20〜17:30 総合討論

*鄭元者教授は1964年浙江省楽清市生まれ。1994年、復旦大学で博士号取得、同年復旦大学中国語言文学系副教授、2000年に教授、2001年に博士課程指導教授。現在は、復旦大学芸術人類学民間文学研究センタ主任、同大学中国語言文学系文芸理論教研室主任。主な業績は『図騰美学與現代人類』(上海学林出版社、1992年)、『芸術之根:芸術起源引論』(湖南教育出版社、1998年)、『美学與芸術人類学論集』(瀋陽出版社、2004年)など。
*鄭教授の発表は中国語ですが、通訳がつきます。東文研移転中のため、会場が狭隘で座席に限りがありますがご容赦ください。


連絡先:東京大学東洋文化研究所
      菅  豊
      suga@ioc.u-tokyo.ac.jp
登録種別:研究会関連
登録日時:Fri Dec 8 16:13:58 2006
登録者 :研究協力係
掲載期間:20061208 - 20070125
当日期間:20070125 - 20070125