辻大和准教授の論文「朝鮮時代 明・清使臣に対する茶提供について」(韓国語)が韓国明清史学会発行の『明清史研究』64巻に掲載されました。論文ファイルはKCI公式サイトからダウンロードできます。
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論文要旨
本論では、朝鮮の対明・清外交の現場における茶の提供について考察した。
朝鮮王朝においては、平時には宮中に茶関係者が常駐していた。1609年に朝鮮を訪れた明の使節饗応に関する儀礼記録には、朝鮮側の遠接使の下に茶匠が配置されていたことが記されている。明使の朝鮮入国後、茶匠が使節団に随伴し、茶を提供していた。当時提供された茶の種類には、緑茶、五味子茶、高麗人参茶などがあった。1634年の『迎接都監軍色儀軌』からは、1634年に明使節が宿舎で喫茶したことが確認される。
1637年の清使節饗応の際にも、遠接使の下に茶匠が配置され、使節団の滞在中に茶がふるまわれた。
日本の成田山仏教図書館には『迎接都監儀軌』7種が所蔵されていることが新たに確認された。このうち、1667年に編纂された『迎接都監軍色儀軌』を調査したところ、その年の清使節饗応中に宿所で茶礼が執り行われることはほとんどなかったことが明らかになった。ただし、『軍色儀軌』には茶匠が明記されており、茶に関する日常の事柄も記録されていることから、使節団に道中で茶がふるまわれた可能性は高いと考えられる。