毎年7月前半に開催される恒例のオスマン史研究会の第14回定例大会が、2025年7月5日(土)に対面およびオンラインで開催された。会場の参加者は33名、オンライでは26名の参加があった。
第1報告は早稲田大学の藻谷悠介氏によるもので、19世紀前半、ムハンマド・アリー政権がシリアにおいて行った徴用・徴兵と新税の徴収について、その具体的方法と政権の目論見を検討した。質疑では、ムスリムか非ムスリムかによって政策の適用やそれに対する反応は違っていたのか、人口を政権はどれくらい把握していたのか、また、その手法はどこの影響を受けたものか、などといった質問が出され、活発な議論が行われた。
第2報告は聖心女子大学の齋藤久美子氏の予定であったが、体調不良のためやむなく欠席となり、急遽、東文研の秋葉が報告者を務めた。秋葉は、18世紀のコンヤの法廷台帳に依拠して、法廷が作成した離婚の証書を証書の受領者という視点から再読することを試みた。それによって、一般に妻側のイニシアティヴが強調されるフルウ離婚の再解釈を提示した。
日時:2025年7月5日(土) 14:00〜17:50
会場:東京大学東洋文化研究所3階大会議室/Zoom
プログラム:
司会 秋葉淳(東洋文化研究所)
14:00〜14:10 司会挨拶
14:15〜15:35 藻谷悠介(早稲田大学/日本学術振興会)
「ムハンマド・アリー政権支配下のシリアにおける徴用と徴税」
16:10〜17:30 秋葉淳(東洋文化研究所)
「近世オスマン帝国における離婚と証書」
17:30〜17:50 総合討論
担当:秋葉