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「ライフ・ワーク」としているのは、イスラーム教の預言者ムハンマドの一族とされる人々、すなわち「サイイド」「シャリーフ」などと呼ばれる人々に関する研究である。彼らの姿を解明することを通して、イスラーム教という可変的な宗教伝統がとってきた多様なあり方や、人間社会において血統という観念が受けてきた扱いについて、よりよく理解したいと思っている。
また、主にアラブの侵入とモンゴル侵入に挟まれた時期のイラン高原の宗教社会史・文化史にも関心がある。
現在取り組んでいる具体的な課題(2010年1月現在):
・9世紀後半から15世紀の中東地域におけるサイイド/シャリーフ系譜学に関する社会史的研究。
・サイイド/シャリーフの特殊性を説く「美質もの」文献を通した、彼らをめぐる言説の研究。
・サイイド/シャリーフ研究のよりよいあり方に関する模索。
・ペルシア語が話されていた12世紀後半の東イランでアラビア語の素養が帯びていた意義についての研究。
サイイド/シャリーフでもある研究仲間たちとともに(2008年イランにて)
班研究
「ペルシア語文化圏研究」外部資金
科研データベース基盤研究(C)「イスラーム法から見たムハンマド一族」(2012〜2014年度)