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ハラールとはアラビア語で「許されたもの」という意味

ハラールとは「許されたもの」という意味。対になるのが「禁じられたもの」を意味するハラームという言葉です。イスラーム教の文脈では、ハラールは神によって許されたもの、ハラームは神が禁じたものいうことになります。神が何を許し、何を禁じたのかは、通常、クルアーンなどの宗教典拠をもとに判断されます。たとえば、クルアーンの中にはこんな言葉があります。

人々よ、地上にあるもののうち、許された清浄なものを食べなさい(2章168節)。

神があなた方に食べることを禁じたのは、死肉、血、豚肉、神以外の名のもとに屠られたものだけである。ただし、故意に違反したのではなく、また法を越えず必要に迫られた場合は罪にはならない。神は寛容にして慈悲深いお方であられる。 (2章173節)

本当に悪魔は酒と賭博によって人々の間に敵意と憎しみを引き起こし、神の唱念と礼拝から人々の心をそらす。(5章91節)

こうした言葉から、ムスリムは「死肉、血、豚肉、神以外の名のもとに屠られたもの」を食したり、「酒」を飲んだりすることは、神によって禁じられていると判断し、それ以外の「許されたもの」や不浄ではない「清浄なもの」だけを摂取したい、用いたいと考えます。ただし、実際に何を避けるのか、どの程度こだわるのかは、人によって異なります。たとえば、アルコール分を含むものや豚に由来するもの、豚に触れた可能性のあるものを、禁じられたものや不浄なものとしてできるかぎり忌避する人もいれば、アルコール飲料や豚肉そのものの飲食だけを避けているという人もいます。さらには、慣習や個人的な理由から、内容物にはそれほどこだわっていないというムスリムもいます。

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