
2002年頃から学術デジタルデータベースの構築に関わってきた。
大型科研などを利用してこの時期多くのデジタルデータベースが作られてきたが、現在ではその保存・利用・継承が大きな問題となっている。その保存に対する誤解、利用に関する見込み違いが当時あったことは明らかで、その原因を整理・究明するのが研究テーマの一つである。
この保存・利用の問題に対するアプローチとして、統一的なデータベースフォーマットを考案し、データを再布置を求める動きがある。しかし、このアプローチは学術デジタルデータベース界隈では古くからあるものだが、10年以上たってもそのフォーマットは定まっていない上、一部では特定機関の権威を利用してのあまり実りのないゲートキーピングをめぐる争いの様相すら呈している。
むしろ、別のアプローチから、特にここ15年の間に学術デジタルデータベースはその在り方を変化させることができるのではないかと考えている。デジタルデータベースは利用されている期間だけ保存されるという基本的なスタンスは保持しつつも、制作・改良されている期間のみ利用されているといえるのではないかという仮説の下、データベース発のデータベース構築のアプローチを探る。
そのために、1.公開には必ずしもとらわれずに学術デジタルデータベースを一つの世界観として研究者間ネットワークを作る手助けをしつつ 2.研究者が容易に自身のための新たな研究用データベースを作るためのツールの紹介、利用補助、必要となれば開発を行う。この試みを行いつつ、2005年以降に浸透した web2.0 の思想を元に主にメディアミックス論あるいは物語消費論をもとにした理論基盤を探るのがもう一つの研究テーマである。
業績(ResearchMap)
researchmap/huzioka外部資金
科研データベース挑戦的萌芽(萌芽)
「西北タイ歴史文化調査団蒐集8mm動的映像の「再資料化」と動的映像資料活用法の研究」