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東文研セミナー「地域文化活動(闘牛)に対する外部影響と、その対応に関する協働的研究—新潟県の国指定重要無形民俗文化財「牛の角突き習俗」をめぐって—第4回勉強会(2016年度 サントリー文化財団「地域文化活動の実践者と研究者によるグループ研究助成」)」

日時:
2017年4月8日(土)18:30開始予定
※小千谷闘牛振興協議会総会終了後、開始

会場:
JA越後小千谷グリーンパーク
http://www.ja-e-ojiya.jp/g_park.htm


勉強会のテーマ:「東山に長く住んだ外部者から学ぶ」

スケジュール:
16:30—17:30 小千谷闘牛振興協議会理事会
17:30—18:30 小千谷闘牛振興協議会総会
上記イベント終了後、勉強会開始
18:30—19:30 サントリー文化財団「地域文化活動の実践者と研究者によるグループ研究助成」勉強会
司会・進行 菅豊(東京大学)
講演 渡邉敬逸(愛媛大学社会共創学部・准教授)
「牛の角突きを存続させるために:牛の角突きと東山との関係を考える」
19:30— 懇親会


講演の趣旨:
 2017年1月時点の共同通信の調査によると、都道府県指定の無形民俗文化財1651件のうち、20県60行事が休廃止を余儀なくされている。また、国指定の重要無形民俗文化財の中にも、その実施を休止するものが現れ始めている。これらの休廃止の主な理由は、人口減少や少子高齢化による地域の担い手不足である。こうした状況は、地域文化が地域あってこその文化であると改めて印象づけるものである。
 もちろん、現在の小千谷市の牛の角突きは休廃止を検討しなければならないほど、切迫した状況にはない。ただし、今後を考えると、こうした状況は決して対岸の火事ではない。例えば、現在の牛の角突きでは、戦後の牛の角突きの復活を先導した世代が引退しつつあり、担い手の世代交代の波が押し寄せている。そして、親が牛持ちだからと言って、必ずしも子も牛持ちになるとは限らず、かつての牛の角突きを支えた数々の屋号も取組表からその名を消しつつある。加えて、牛の角突きの伝承地である小千谷市東山地区も長岡市山古志地区も人口減少の進む地域であることから、牛の角突きの存続を考えるうえで、新たな世代の担い手を確保することは喫緊の課題である。
 人口減少や少子高齢化による担い手不足があからさまになる時期は、いずれ牛の角突きにも訪れる。今後の牛の角突きの存続を考えるのであれば、こうした現状を認識し、これに対応した牛の角突きのあり方を模索する時期に差し掛かっているといえよう。その模索の中で、牛の角突きにおける「変えてもかまわないものとは何か? 変えてはならないものとは何か?」という問題が担い手の中に自覚され、どのような状況においても伝承されるべき牛の角突きの伝統の核心が改めて浮き彫りになろう。
 牛の角突きはこれまで幾度も休止または休止の危機を迎え、そのたびに息を吹き返してきた。その原動力となったのは、錦鯉景気を背景とする経済機運や中越地震からの復興機運などの地域の勢いである。現在はこうした追い風が吹いていないように見えるが、ひょっとしたら担い手たちの知らないところで追い風が吹きつつあるのかもしれない。そうならば、こうした勢いを巧みに牛の角突きに取り込むべきだろう。逆に、追い風が吹いていないのであれば、牛の角突き自体が意識的にこうした勢いを地域に作り出す主体となる必要があるのかもしれない。いずれにしても、地域の状況と牛の角突きの状況とは不可分である。
 今回の勉強会では、講演者・渡邉敬逸の4年にわたる小千谷市東山地区での実践経験をもとに、牛の角突きとその伝承地である小千谷市東山地区との関係を考え、近い未来の牛の角突きのあり方を考えてみたい。(文責・渡邉敬逸)


コーディネーター:
平沢忠一郎(小千谷闘牛振興協議会実行委員長)
菅豊(東京大学東洋文化研究所教授)

主催:
小千谷闘牛振興協議会、「地域文化活動(闘牛)に対する外部影響と、その対応に関する協働的研究—新潟県の国指定重要無形民俗文化財「牛の角突き習俗」をめぐって—」プロジェクト(サントリー文化財団「地域文化活動の実践者と研究者によるグループ研究助成」)、日本学術振興会科学研究費補助金「パブリック・ヒストリー構築のための歴史実践に関する基礎的研究」、東京大学東洋文化研究所班研究「東アジアにおける「民俗学」の方法的課題」研究会



登録種別:研究会関連
登録日時:WedMar1523:13:502017
登録者 :菅・川野・藤岡
掲載期間:20170315 - 20170408
当日期間:20170408 - 20170408