2013年5月22日、イスラーム研究とイスラーム史研究の世界的権威、マイケル・クック教授(プリンストン大学)の講演会が開催された。論題は“The Long-term Geopolitics of the Pre-modern Middle East”であった。この論題が示す通り、中東一円を射程に収め、ローマ帝国とササン朝ペルシアが並立した時期からオスマン帝国とサファヴィー朝が対峙した時代にいたるまでをカヴァーする、極めてスケールの大きな議論が展開された。イスラーム学・イスラーム史という枠をこえた諸分野を専門とする40名ほどの聴講者の参加を得、講演後の議論も実りあるものとなった。担当者には、講演の中でイラクの農業生産力減退が大きな要素としてクローズアップされていたことが、(当然とはいえば当然といえ、)印象深く思われた。
講演題目:The Long-term Geopolitics of the Pre-modern Middle East
日時 :2013年5月22日午後5時30分~7時00分
場所 :東京大学東洋文化研究所3F大会議室
言語 :英語(通訳なし)
担当 :森本一夫