News

東文研セミナー「アフタンディル・エルキノフ教授(タシュケント国立東洋学研究所)「ナヴァーイー著『両言語間の裁定』およびチャガタイ・トルコ語とペルシア語との関係」が開催されました

東文研セミナー「アフタンディル・エルキノフ教授(タシュケント国立東洋学研究所)「ナヴァーイー著『両言語間の裁定』およびチャガタイ・トルコ語とペルシア語との関係」

  2014年7月8日,班研究「ペルシア語文化圏研究」の一環として,タシュケント国立東洋学研究所(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)のアフタンディル・エルキノフ氏をお招きし,「ナヴァーイー著『両言語間の裁定』およびチャガタイ・トルコ語とペルシア語との関係」という題でお話しいただいた(ペルシア語にて;通訳:森本一夫)。
  エルキノフ氏は,15世紀後半にナヴァーイーが行った詩の言語としてのチャガタイ・トルコ語の地位確立の試みについて説明した後,19世紀初のコーカンド・ハーン国と20世紀初のヒヴァ・ハーン国で行われたチャガタイ語文学振興策をも紹介した。そして,そうした試みや施策が,中央アジアの文学伝統のなかでペルシア語が持ち続けた圧倒的な威信を前提としてのみ理解が可能なものであること,いずれもそうした強固な文学伝統・趣味に対する(表面的な)政治的な介入ととらえられることを強調した。
  討論においては,ナヴァーイーはなぜチャガタイ・トルコ語の地位向上を図ったのかという質問,その質問から展開した歴史観に関する論点(「ウズベク人の歴史」という観点から見るとき,ナヴァーイーの動機はさして問題にはならない),オスマン・トルコ語をめぐる状況との比較などが提起され,議論された。
(文責:森本一夫)

開催情報と当日の様子

日時: 7月8日(火)16:45-18:30

場所: 東京大学(本郷キャンパス)東洋文化研究所3階302号室(第二会議室)


東文研セミナー「アフタンディル・エルキノフ教授(タシュケント国立東洋学研究所)「ナヴァーイー著『両言語間の裁定』およびチャガタイ・トルコ語とペルシア語との関係」 東文研セミナー「アフタンディル・エルキノフ教授(タシュケント国立東洋学研究所)「ナヴァーイー著『両言語間の裁定』およびチャガタイ・トルコ語とペルシア語との関係」
東文研セミナー「アフタンディル・エルキノフ教授(タシュケント国立東洋学研究所)「ナヴァーイー著『両言語間の裁定』およびチャガタイ・トルコ語とペルシア語との関係」


登録種別:研究活動記録
登録日時:Thu Jul 10 13:52:37 2014
登録者 :森本・野久保(撮影)・藤岡
掲載期間:20140708 - 20141008
当日期間:20140708 - 20140708