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ピール=ガーイブ西南の井戸とよぶ。デリー大学正門の南方約1.3キロメートル,デリー=リッジ上にある。附図.H-4
一辺約13メートルの,ほぼ正方形の井戸で,四つの隅が大体,東西南北を指している。この井戸の東北側の東寄りのところに,水を汲みあげる台が,北側に突ぎ出して構築されており,この台の下はアーチの窓をもつ部屋となっている。全体として,北側が比較的よくのこっており,南側は崩壊している。東北の側の残存部分をみると,現在,井戸の底部から地表まで三層をなしていたことがわかる。東北側の最下層のアーチの一つは,地下の通路の入口となっている。井戸の内部に降りる階段は,西北側にそってつくられている。この井戸は,その東北約50メートルほどのところにある,ピール=ガーイブと関連して建設されたものと考えていいであろう。第Ⅱ期。
東研.Ⅰ-3;ASI.Ⅱ-402

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