T091

シェイフ=シハーブッディーン=アーシク(Shai-kh Shihab al-Din `Ashiq)の墓と伝えられているもので,メヘローリー部落の北にあたり,クトゥブ=ミーナールの西方約1.3キロメートルにある。附図.F-12
この墓建築は,ピラミッド型の屋根をいただく,四本柱からなる四角平面の建物で,内部に,1基の墓がのこっている。この墓は,デリー諸王朝時代初期の聖者とされる,シェイフ=シハーブッディーン=アーシクのものと伝えられており,ASIは,717A.H.(1317-18A.D.)の年次をもつ近代の碑文が,墓の北側にあったことを記している。しかし,この碑文は,いまは失なわれており,かわって,漆喰壁に稚拙な文字でその名を記した燈明台が建てられている。この建物自体は,様式からみて,おそらくは,第Ⅱ期に属するものであろう。第Ⅱ期。
東研.Ⅸ-60;ASI.Ⅲ-136

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