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チラーグ=デリー部落の西のはずれにあるダルガーの,西南隅に位置する。附図.H-12
この建物は,18.4メートルと4.8メートルの,東西に長い建物で,北に面している。奥行は1間で,東の部分は,間口が3間からなっており,西の部分は,のちに述べる,四角平面の建物の南に,直接,つづいている。この建物の内部の壁面には,棚がつくりつけられている。ASIは,これを,マハフィル=ハーナ(集会堂),またはマドラッサ(学校)として紹介しているが,現在では,ダルガーの人びとは,ムサーフィル=ハーナ(宿泊所)とよんでいる。いずれにせよ,この建物は,シェイフ=ナシールッディーン=チラーゲ=ディッリーの墓と関連する施設であろう。
この建物の西の部分の北側には,ドームをいただく,十二本柱からなる,外辺7.7メートルの四角平面の建物がつづいている。この建物は,西側を壁によって閉ざされており,内部には2基の墓が認められる。この建物は,上述の南側の建物と,おそらくは,同じ時期に建てられ,本来は,一連のものとして使用されていたものと思われる。しかし,やがて,後になって,この部分のみ墓に転用されたのかもしれない。第Ⅱ〜Ⅲ期。
東研.Ⅷ-24;ASI.Ⅲ-226,227

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