O29

ニザームッディーン=オーリヤー(Nizam al-Din Auliya)のチッラーとよばれたもので,フマーユーンの墓の囲壁の東北隅に近く,北壁の外側にある。附図.I-9
東に面する間口3間・奥行1間の建物で,交叉ヴォールトの天井と平坦な屋根とをもっている。中央の間の奥壁に入口があって,背後の部屋に通じている。この場所は,シェイフ=ニザームッディーン=オーリヤーが,彼の宗教生活の場として使用したと伝えられているところであるが,その真偽のほどは明らかではない。この建物と,フマーユーンの墓の囲壁とのあいだには,廃墟がのこっているが,それがなんであったかは,現在ではよくわからない。第Ⅱ期。
東研.Ⅲ-31;ASI.Ⅱ-162

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