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メへローリー部落の南西隅にある。附図.F-13
この墓地は,現在では,敷地の大部分に邸宅が立っていて,わずかに礼拝壁をのこすのみである。この礼拝壁は,11のミヒラーブをもち,中央ミヒラーブの部分と,左右へ三つ目のミヒラーブの部分とが,一段と高くなっていて,小さな龕によって飾られている。中央のミヒラーブは,一面に,文様と碑文とによっておおわれている。礼拝壁の両端には,ドームをいただくバスティオン風の塔があるが,現在では,北のもののみがのこっており,礼拝壁の表側と裏側とを結ぶ通路となっている。礼拝壁の中央ミヒラーブの下の部分に現存する碑文に,917A.H.(1511A.D.)の年次が記されている。これは,ローディー朝のシカンダル=シャーの治世にあたる。第Ⅲ期。
東研.Ⅸ-65;ASI.Ⅲ-121

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